第百四十七話
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第百四十七話 芸術の後で
美術館を出た時もういい時間になっていた、それでカーミラは雪路に対して優雅な声でこう告げた。
「ではいよいよね」
「お昼ですね」
「そうよ」
その時間になったというのだ。
「だからそちらに行くわよ」
「お昼は」
「今度はパスタよ」
こちらの料理だというのだ。
「オリーブオイルとガーリックをふんだんに使った」
「イタリア風の」
「イタリアはいい国よ」
カーミラは微笑んで自分の好みも話した。
「私達の国では憧れの国だったのよ」
「イタリアは」
「ええ、もっと言えば私達の言葉の場所はね」
そこはというのだ。
「イタリアに憧れ続けているのよ」
「そうなのですか」
「だからゲーテもワーグナーも愛して」
こうした人物達もというのだ。
「私もね」
「イタリアがお好きですか」
「そうなの、今もね」
こう雪路に言うのだった。
「イタリアの空に建物、景色、芸術、人達がね」
「イタリアのあらゆるものがですか」
「私達は好きでね」
「貴女もですね」
「ええ、愛しているわ」
そこまでの感情を持っているというのだ。
「本当にね」
「それで日本でもですね」
「色々なお料理を食べてるけれど」
その中でもというのだ。
「やっぱりね」
「イタリア料理はですか」
「好きだから」
「今からですね」
「一緒に行きましょう」
昼食にというのだ。
「これからね」
「わかりました」
雪路はカーミラのその言葉に頷いた、そしてだった。こうカーミラに返した。
「では今から」
「そのお店に行ってね」
「パスタを食べてですね」
「ワインもね」
そちらも忘れていなかったそれでそちらに行くのだった。
第百四十七話 完
2019・4・4
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