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ある晴れた日に
434部分:辺りは沈黙に閉ざされその一
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辺りは沈黙に閉ざされその一

                辺りは沈黙に閉ざされ
 二学期になった。その二学期に入り学校に行っても。彼女はいなかった。
「おい、竹林はよ」
「何処なんだよ」
「御前等知らねえのかよ」
 皆すぐに咲達に問うのだった。
「まだ風邪?」
「まさかと思うけれど」
「そうなんだって」
 五人は咲の机の周りに集まっている。咲は自分の机に座っている。そこから皆に応えるのだった。
「いたら私達未晴のところに集まってるのよ」
「何か風邪こじらせちゃって」
「肺炎になったんだってよ」
「肺炎っておい」
「重症じゃない」
 皆それを聞いて顔を顰めさせずにはいられなかった。それでその顔でさらに五人に対して問うのであった。
「やっぱりあれか?御前等よ」
「竹林の家に行ったりしてるのか?」
「電話とかしてる?」
「行かないわけないでしょ」
「電話だって毎日してるわよ」
「しかも一人一日一回」
 少しムキにさえなっている五人だった。その少しムキになった口調で返していた。
「お母さんが出てくれるけれど」
「そのお母さんだっていない時多いし」
 五人は話しているうちに困った顔になってきていた。
「何かねえ。肺炎で入院って」
「未晴マジ大丈夫なのかよ」
「おい、病院とかわかるか?」
 野本が眉を顰めさせて五人に問うてきた。
「あいつのいる病院よ」
「全然」
「教えてくれないのよ」
 五人はここでまた困った顔を見せてきた。
「もう何処にいるやら」
「それうち等も知りたいんだけれどよ」
「全然教えてくれないのよ」
「何であんた達に教えないの?」
 茜は首を捻って五人に問うた。
「あんた達と未晴って幼稚園の頃からの付き合いよね」
「そうよ」
「いつも六人一緒だったんだから」
「未晴のお家にも数え切れない位行ったわよ」
「お互いの家にだけれどね」
 とにかくかなり深い未晴と彼女達の絆なのだった。その絆の深さと強さは彼等が自慢にしているだけはあるものなのは間違いない。
「お母さんもよく知ってるし」
「だから。何で教えてくれないんだろう」
「伝染病とか?」
「肺炎は伝染病じゃないわよ」
 千佳がすぐに五人に述べた。
「それは違うけれど」
「じゃあ何でだ?」
「何で私達に教えてくれないのかしら」
「今までだったら教えてくれたのに」
「若しかしてさ」
 ここで桐生が出て来た。
「かなり遠い場所に入院したとかじゃないのかな」
「遠い場所?」
「っていうと」
「何処なのよ」
「僕も何処なのかはわからないけれど」
 今の五人の問いにはこう返した桐生だった。
「流石に何処かまでは」
「ちぇっ、役に立たないわね」
「それ位わかれよ」
 五人はまた無茶
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