第7章:神界大戦
第208話「決死の撤退」
[2/9]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
合いを詰める。
サイドからの挟撃。護衛を緋雪が吹き飛ばした今、ソレラ自身が対処しなければならない……かに思われた。
「嘘……!?」
「リカバリーが、早い……!」
それよりも早く、他の神が防ぎに入った。
「“守られる性質”を甘く見ましたね」
「っぐ……!?」
「ぁああっ!?」
「ッ……!」
攻めに入った三人は、割り込んだ神によって吹き飛ばされる。
「……そうかい?」
「……はい?」
だが、それとは別に動いていた者もいた。
発言したのは紫陽。そして、発現と同時に何人かの砲撃魔法が放たれた。
……尤も、その攻撃もあっさり防がれたが。
「守る者に影響を与える。その効果をある程度は推測してたさ。三人の攻撃が通用すれば……とも思ったけど、備えあればってね……!」
「息を合わせて!」
「はい!」
「ッ……!」
術式が起動する。
とこよ、ユーリ、サーラが強力な一撃を放とうと、力を溜める。
「誰かが割り込むのは予想済みさ!そして、その分包囲が薄くなる。そこを突破しようって訳さ!」
「ッ……!」
「邪魔はさせない」
紫陽の言葉を聞いた瞬間、ソレラの動きを阻止するために優輝が動く。
創造魔法による剣群、霊術の嵐、砲撃魔法。
それらを一斉に放ち、さらに転移魔法からの近接戦も仕掛ける。
「くっ……!」
当然ながら、今までと同じようにその攻撃は通じない。
だが、目的はソレラの打倒でも、足止めでもない。
狙いは、他の神の邪魔をされないための牽制だ。
それは優輝だけでなく、手が空いていたクロノやユーノも行っていた。
魔力弾が、バインドが、砲撃魔法が神々の包囲に向けて放たれる。
「「「「ッッ―――!!」」」」
果たして、時間稼ぎは成功に終わる。
四人の攻撃は無事に放たれた。
吹き飛ばされた緋雪達は、鈴が回収して既に体勢を立て直している。
「よし、これなら……!」
直撃した事に、誰かが声を漏らす。
「……無駄ですよ」
「ッ……!?」
だが、それを否定するようにソレラの声が響き渡る。
四人の攻撃による煙幕が晴れ……破壊出来ていない結界と、攻撃を防いだ神がいた。
「気づいていれば、カバーする事など容易です。……まだ侮っているのですか?」
嘲るように、ソレラが冷たく言う。
未だに牽制となる魔力弾や砲撃魔法が飛び交っているが、それも防がれる。
「侮っちゃいなかったが……こいつは予想外さね……」
「やっぱり、斬った方が良かったかもね……」
実際に攻撃した紫陽ととこよが悔しそうに言う。
「やはり出し惜しみはなしです」
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ