ターン11 鉄砲水の襲撃者
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えます。このカード本来のレベルは1、ラピスラズリ・ノクターン!』」
「く……!」
ナイチンゲールがその両翼を口元にやり、空気をつんざくような音の衝撃波を放つ。
??? LP4000→3500
「『そして歌い終えた気まぐれなる青い小鳥は、再びまだ見ぬ空へと飛び立ってゆきました。私はレベル1のインディペンデント・ナイチンゲールを、真下のリンクマーカーにセット!』」
「リンクマー……?あー!なるほどわかるわかる、これが噂のリンク召喚ってやつね!」
空中に浮かび上がった8つの矢印に囲まれる陣と、そのうち真下の矢印に渦となって吸い込まれる鳥人。なるほど、確かにペンデュラムを見たことがないというのはまだ納得がいかなくもない。デュエリストの人口が減っているのは間違いない、少年が純粋にデュエル歴の浅い素人だとすればあり得なくもない話だ。だが、リンクモンスターはエクストラデッキを扱うのならば実質的に必要不可欠ともいえる存在。それすらも使ったどころか見たことすらないというのは、いくらなんでも無理がある。
彼女等にとっては見慣れたリンク召喚の演出を純粋なキラキラとした目で見つめて外見年齢相応な子供のようにはしゃぐ少年の姿に強い違和感を覚え、糸巻はそっと後ろにいる八卦に問いかけた。
「なあ八卦ちゃん、アイツ七宝に来た客だったんだろ?その時はなにしてたんだ?」
「えっとですね、おじいちゃんからデュエルモンスターズのルール……特にペンデュラムやリンクについて聞いてました。儀式、融合、シンクロ、エクシーズはよく知っているみたいなので、私も変だなとは思っていたんですが……」
「なんだその半端な知識。融合シンクロエクシーズは知ってるのにリンクは知らない?ますます胡散臭いな」
小声の情報交換は、この距離なら聞こえないはずだった。まして目の前では今まさにリンク召喚が行われ、それなりに音も出ている状況だ。だが少年はふとそちらに顔を向け、片目をつぶってわざとらしく肩をすくめてみせた。まるで彼女たちの会話がすべて聞こえたうえで色々あるのさ、といわんばかりに。
「『おっと、公演中に余所見ですか?リンク召喚、リンク1!データの海へと潜る矢印、リンクリボー!』」
リンクリボー 攻300
「リンクリボー……」
「定番だな。と、くればお次は、だ」
「『通常召喚。酸いも甘いも知り分けた古老、魔界劇団−ダンディ・バイプレイヤー!』」
魔界劇団−ダンディ・バイプレイヤー 攻700
次いで召喚されたのは、トランペットを手にした豊かな白髭の持ち主である小柄な老人。本来このモンスターはステータスも効果もお世辞にも戦闘向きではなく、コンボ前提のカードである。だがそれはあくまでも通常は、の話である。
「『さあさあ皆様お立会い。
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