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魔法が使える世界の刑務所で脱獄とか、防げる訳ないじゃん。
第65話 ドキドキッ☆ 富士の樹海で一週間キャンプ??
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よ」
琴葉「これ、事故なんで。自分から落ちたんじゃ……あ、でも自分で落ちたわ」
真希「じゃあてめえの事助けて、後で思いっきりぶっ飛ばす。覚悟しとけよ」
琴葉「……すみません、それは無理です」
黒華が掴んでいた石に、パキッと音を立てながらヒビが入った。
そして、砕ける。
黒華の体は重力に従って、下へと落ちる???
真希「……………………ったくよぉ、どんだけ俺様に迷惑かけりゃ気が済むんだよ。クソ女」
???事はなく、石を掴んで居た手を、白雪は強く握って、一気に引き上げる。
琴葉「……じゃあ、助けなければいいじゃないですか」
真希「ぶっ殺すぞてめえ……はぁ……泣きそうになってるヤツが何言ってんだよ」
琴葉「え、此処で私が散々泣いて、泣き疲れて貴方に抱きかかえられながら拠点まで戻って、私の意識が戻った時に『ごめんなさい、私が悪かったです……もうあんな悪戯を仕掛けたりしません……だから許してください、真希様』って言わせようとしてたんじゃないんですか?? あーあ。泣き真似して損した」
真希「ホント死ね……」
真希はポケットから煙草の箱を取り出し、その中から一本だけ取り出す。が、直ぐにそれを箱にしまい直して、はぁぁぁあああああ、と大きく溜息を吐く。
真希「畜生……煙草、湿気てんじゃねぇか。オイ、クソ女。てめえは煙草持ってねぇのかよ」
琴葉「持ってないでーす……って言いたいところなんですけど、実は持ってるんですよねぇ、これが。しっかりと湿気ないようにもしてありますので」
真希「なんだ、可愛いトコあんじゃねぇか。一本くれ」
琴葉「は? 貴方の為に持ち歩いてるんじゃないんですけど」
真希「グレースってヤツの為なんだろ? てめえの男の。……やっぱ可愛くねえ」
琴葉「む……(そんな悲しそうな表情されちゃ、罪悪感が凄いんですけど……)」
真希「やっぱ要らね。他の男のヤツ吸うなんて、真っ平御免だ。さっさと帰んぞ、クソ女」
とそこで、黒華は気付く。
真横の茂みに、黒華のカメラと携帯を構えたハクとシンが、笑いを堪えながら隠れていることに。
琴葉「(もっしかっして〜もっしかっして〜?)ねぇ、偽ヤクザさん。こっち、向いてくださいよ」
真希「ああン? 誰が向くか、クソ女」
琴葉「へへっ」
黒華が白雪に近付いて、顔を覗き込む。そして、黒華はへにゃぁ、とだらしなく笑った。
そりゃそうさ。
何時も暴言ばかりのカッコいい王様が???
琴葉「かぁわい〜。因みに、付き合ってるって話は悪戯ですよー! 安心してくだちゃいね〜、“真希様”ぁ?」
真希「……てめえ……今日という今日はマジでぶっ殺す」
琴葉「あはは〜! 逃げろ逃げ
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