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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epica43ザンクト・オルフェン決戦〜Neue Belkan Ritterorden〜
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リシュと一緒にワイバーンの鞍に跨るクラリスがそう言うと、セレスは「お姉ちゃん大好きで何が悪い!」って拳をグッと握った。ああもう、ホントお姉ちゃん愛が強すぎてちょっと引くわ〜・・・。
「ほら、お喋りはそろそろ中止。ザンクト・オルフェン領内に入るよ」
ルミナがパンパンと手を叩いた。あと3kmほどで領空内へ入る距離まで飛んできたわたし達の元に、PiPiPiと通信が入ったことを知らせるコール音が鳴った。このタイミングでの通信に嫌な予感しかしないけど・・・。みんなで顔を一旦見合わせて「出よう」って頷き合う。
「はい。こちらオランジェ・ロドデンドロン、イリス」
通信を繋げるとモニターが展開され、白髪交じりの黒髪をオールバックにした、鳶色の瞳で睨みつけてくる中年の男性が映し出される。彼こそがルシルから名指しで大隊の設立者にしてクーデター軍の首謀者、「リナルド・トラバント・・・!」だ。
『団長を付けたまえ、騎士イリス。・・・お前たち、騎士ルシリオンの通信を観たな? 彼が本物であるという確証はあるのか? この私が、大隊やクーデターの首謀者だと? とんだ言いがかりだ。もし彼が本物であるのなら、彼こそが裏切り者だ。どうせ管理局の回し者だろう。まったく、汚い手段を使うものだ、管理局も』
そんな事をのたまうトラバントに、「ありえない・・・」わたし達は一斉に重い溜息を吐いた。
「ふざけんな、裏切り者が。母様たちを拉致して、自分たちの都合の好い様に教会も騎士団も好き勝手操って・・・! その上自分の身を危険に晒してまで大隊の拠点に拉致されたルシルを偽者呼ばわり、裏切り者呼ばわり? お前はもう、騎士団の団長じゃない。裁かれるべき犯罪者だ!」
『言葉遣いに気を付けろ、小娘。私が首謀者などと決め付けるな。これは罠だ、私を陥れようとする管理局のな。それも判らんとは経験が足りんぞ、騎士イリス。それとも知らせてきた騎士ルシリオンが想い慕う相手だからか? ゆえに無条件で信じているとでも? まったく。マリアンネ聖下もそうなら娘もそうか。私情で決め付けなど。愚の骨頂だな』
「〜〜〜〜っ!!」
どうしよう、超ぶん殴りたい。でもここからは手が届かないってことで、「バーカ、バーカ! 禿げろバーカ!」中指を立てて悪言を吐いてると、「子供みたいなこと言わないでください」アンジェがわたしを窘めてきた。
「トラバント団長。ルシルさんは私たちの仲間で、信頼に足る男性です。彼の強さも、その万能さも、私たちの助けとなってくれています」
『騎士アンジェリエ。騎士団の団長歴25年の私と、同隊に所属して半年ばかりの騎士ルシリオン、どちらを信じるのか?』
「現状、あなたを信じるに足る長とは思えません。休暇中の私たちを、わざわざ裏切りの騎士たちが待ち構えていた
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