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女神と星座の導きによりて
星41 わだかまり
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とが……不覚……!
 そこでふとアイオロスを見た後に、シュラと目が合いました。
 何故か顔を背けてます。私、何かしましたっけ?
 そこで気が付きました。

 「アイオロス」

 「ん?なんだ?」

 「シュラ」

 「!!」

 多分ですけど、シュラ、あの件をアイオロスとちゃんとお話ししてませんね?
 まぁ、時間もなんもなかったでしょうけど、大事な事なので今のうちに……。
 シュラを呼んで手招きしましたが来てくれません。
 名前を呼んだ時は反応していたのに。
 仕方ないですねぇ……。
 私はそう思いつつシュラに近付き、背中を押しました。
 ビクともしませんですが……。

 「……真名」

 「動きなさい。でないと、私がシュラを強制横抱きの刑に処すです」

 「!?」

 そう言うとため息を付けれ、少しづつ動いてくれました。
 でもアイオロスに近付くと鈍かった動きも更に鈍くなり、ほとんど動かなくなりましたが、まぁ、この位で良いでしょう。

 「シュラ」

 「……」

 「真名、あまりシュラに無理は……」

 「いえ、この際です。はっきりしちゃいましょう」

 むむむっとシュラの顔をじっと見つめます。
 それにたじろぐシュラ。なんとなく私の言いたい事を分かっているのでしょう。
 アイオロスも分かっている様で、シュラを庇う感じに言ってきましたが、私の件はもう終わったのにシュラのあの態度、わだかまりはさっさと消すに限ります。
 まぁ、長い年月も経ち、殺し、殺されたと思っていた訳ですからそう簡単にはいかないでしょうけど……。
 アイオロスは気にしていないみたいですが、シュラと……アイオリアは、ね?

 「……俺は謝らないぞ」

 「シュラ」

 「俺は俺のした事を背負って生きていく。アイオロスを殺そうとした事もだ」

 「…………」

 「……だが、アイオロス」

 「なんだ?」

 今まで顔を背けていたのが今度はしっかりと目線を合わせて見つめ合っています。

 「俺は後悔していない」

 「ああ」

 「しかし、沙織嬢……アテナに忠誠を誓い、守る事は信じろ」

 その言葉にアイオロスは微笑み、

 「ああ!」
 
 シュラと握手したのでした。最後に……。

 「デス君、ディーテ」

 「……ああ?」

 「なんだい?姉さん」

 「沙織を、アテナを認めてくれますか?」

 そう言うと二人は

 「……会ってから言ってやるよ」

 「…………」

 ちゃんと答えていない様な事を言っていますが、その目は真剣でした。
 今はこの位ですね。

 「さて、行きますか!」

 私達の女神、アテナの元に
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