星41 わだかまり
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軽く叩いたり、それぞれ声をかけてあげていますね。
「アイオリア、アイオロスの事、今まで黙っていてすみませんでした」
「…………」
「言い訳にしかなりませんが、アイオロスの安全を考えると黙っているしかなくて……」
「真名」
「……はい」
なんとか涙を止められたアイオリアは私を見つめて
「ありがとう」
「……?」
「兄さんが今こうして生きていてくれた。俺はそれだけで十分だ」
「アイオリア……」
ふとアイオリアは笑顔になり、私の手を取って両手で包みぎゅっと握りました。
「兄さんの命を救ったのは真名のキュアローズのおかげだと聞いている。本当に……ありがとう」
「……私もあの時は咄嗟でしたからね。後はアイオロス自身の判断ですし」
「それでも、だ」
「ふふっ、はい」
そう二人で微笑み合っていましたが、そろそろ降ろして頂かないと恥ずかしいのでアイオリアから手を放してもらって、私を抱えているアイオロスの腕を軽く叩き、もう大丈夫と言って降ろしてもらいました。
「ありがとうございました。アイオロス」
「ああ、どういたしまして」
改めてアイオロスの後ろに居る方々に顔を合わせました。
まず近くに居る所から、アイオリア、シャカ、ミロ、カミュ、アルデバラン、意識が戻っていたみたいで、まだ本調子ではないデス君を支えているディーテ、少し離れた場所に居るシュラ。
こうして見るとまだ足りないですが昔を思い出します。
さて、ではまず……。
「アイオロス、アイオリア、ミロ、カミュ、シュラ」
私はその五人を呼ぶとちゃんと返事をくれました。
そして
「大変すみませんでした」
そう私が頭を下げ謝罪を言わせて頂きました。
そう、先程の幻朧魔皇拳の洗脳の件です。
いくら本意ではなくとも傷付けた事に変わりはありませんし、魔拳で殺戮機械とならない様に私を気遣いながら戦い、止めてくれて……。
「本当にご迷惑をかけ「真名」」
「?」
「君がいつも言っている事だと思うが、それで十分なんだが?」
何の事でしょう?いつも言っている事……?
「”ありがとう”、がないぞ?真名」
そのアイオロスの言葉に他の四人は頷いて穏やかな目で見つめてきます。
「……あ」
そうです。私は昔、皆さんに謝罪をする事も教えましたが、その後に”ありがとう”を言う事も教えていました。
「謝罪も大事ですが、お礼を言うのも大事です!」と教えていました。
きっとその事でしょう。
「あ、ありがとうございました……」
「ああ、どういたしまして」
私としたこ
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