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Blazerk Monster
四葉のクローバー
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のだと思ってくれていいよ」
「良かった……てっきり四葉さんって巻き付かれるのが好きな趣味があるのかと思ったぜ」
「巡兄さま、変な想像はおやめください」
「……巡は最低」
「ちょっ、まっ、そういうのじゃないから!」

 奏海と明季葉から白い目を向けられて慌てて否定する巡をイワンコ達がじゃれているのを観察するような眼で四葉は見ていた。三人が落ち着くのを待ってから、四葉は蔦が巻き付いたまま口を開く。

「最後に、せっかくクローバーに注目してくれたところで僕個人からはクローバーの花言葉を送ろうかな。君達は知っているかい?」
「クローバーってあの三つとか四つ葉っぱがあるやつですよね……花言葉があるんですか?」
「俺も知らないぜ。アキちゃんは?」
「……明季葉も知らない。後アキじゃなくて明季葉」

 クローバーという植物にはいくつもの花言葉があることを昔四葉から聞かされた涼香は知っているが、口には出さない。知らない様子の子供たちに四葉はこう言った。

「『幸運』と『約束』さ。君達はこれから色んなところに行って様々な人に会うだろう。運のいい時も悪いときもあるだろうけどいい人に巡り合えた『幸運』と他人と交わした『約束』は別のところへ行ったとしても決して忘れないんでほしいんだ。ポケモントレーナーをやっていると、別の街にあるものを持ってきてほしいなんて頼まれることもあるしね。人の巡り合いに感謝して約束を守ればきっとそれは君達自身の役に立つはず……僕からはこれで以上だよ」
「おお……やっぱチャンピオンってすげえな!」
「……お言葉、胸に刻みます」
「……じゃあそうするって『約束』する」

 話を終えた四葉に子供たちが感銘を受けたように答える。涼香は内心で舌打ちした。四葉の言った花言葉は本当だが、それ以外にも意味がある。そしてそれは自分に対する当てつけのようだった。

(クローバーの花言葉の一つは『復讐』。あの子は、本当に……)

 四葉の本心はわからない。何かあるごとに別の可能性を考えてしまう。いつからわからなくなってしまったのだろう。あるいは昔の自分が理解者を気取っていただけだけだったのかもしれない。でも後悔しても改めることも失ったものを取り戻すことも出来ないのだから考えても仕方ないことだった。

「それじゃあ、君達の活躍を祈ってるよ。巡、海奏、明季葉……そして涼香。しっかりサポートは頼んだよ」
「……」

 返事をしない涼香に構わずプロジェクターの画面が消える。向こうが通信を切ったのだ。巡が勢いよく椅子から立ち上がる。

「よっしゃあっ!! 四葉さんから色々教えてもらったしじゃあさっそく出発しようぜ! 俺たちの旅の始まりだ!!」
「……そうですね。気を引き締めていきましょう」
「でも楽しむことも大事……そう言っ
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