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英雄伝説〜西風の絶剣〜
第61話 剣を持つ覚悟
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ンの事は好きだけど恋人って訳じゃないし、ラウラだって告白してもいいんだよ」
「しかし……」
「じゃあ協力しようよ。二人でリィンのお嫁さんになればいい」
「ふえっ……?」


 わたしの提案にラウラは間の抜けた表情を浮かべた。


「ど、どういう事だ……?」
「言葉の通り。団長を見てると多分リィンも無意識にハーレム作りそうだし、早めに協力者を集めておいてリィンの隣をキープしようと思うの」


 そう、わたしはラウラをリィンの女の一人にしようと思っていた。だってこのままいけば多分リィンに惚れる女の子は増えるだろうし、それなら一番をキープするためにラウラと一緒に協力して他の女の子をけん制しようってわけ。


 マリアナの苦労を見ればあんまりいい気はしないが、マリアナに「キチンと正妻にはなっておきなさい。じゃないと苦労するわよ」と言われたしラウラなら二番目でいいかなって思ったから話を振った。


「いや、でも……」
「もう決まり。だからリィンが起きたらラウラは告白して」
「はあぁぁっ!!?」


 大きな声を出しながらラウラは立ち上がった、でもその拍子にリィンの頭がラウラの膝から転げ落ちてベットにポスンと当たった。


「うん……?あれ、ここは……」


 その衝撃でリィンは目を覚ましたみたいだね。


「グットタイミングだね。ラウラ、さあどうぞ」
「そんな級に振られても心の準備が……」
「二人っきりの方が良い?じゃあわたしは席を外しておくね」
「お、おい!フィー!?」


 わたしはそう言うと止めるラウラを無視してそそくさと医務室を出た。


「さてと……」


 そして気づかれないようにエリアルハイドで気配を消してコッソリと中の様子を伺う。


「ラウラ……?ここはいったい……」
「こ、ここは医務室だ!そなたは気を失っていたんだぞ!」
「そうか、団長が止めてくれたんだな……」
「あの時の状況を覚えているのか……?」
「うっすらとだけどな。というかラウラ、何でそんなにテンパっているんだ?様子もおかしいし何かあったのか?」
「何もないぞ!何も!」
「お、応……」


 ありゃりゃ、ラウラってばテンパって冷静じゃいられなくなってるね。リィンですら違和感を感じてるもん。


「あうう……」
「本当に大丈夫か?そういえばフィーや団長たちは何処に行ったんだ?ここにはいないのか?」
「ラッセル殿は『情報』のクオーツからデータを取りに向かい、ルトガー殿は朝食を買いに向かわれたぞ。フィーは……まあ少し用事が出来たと席を外している」
「用事?一体どんな?」
「お、女子の秘密だ!いくらそなたが兄でもデリカシーというものがあるだろう!」
「確かにそうだな、悪
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