星40 真名戦後編
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アイオロスの腕と”青い花びら”だった。
「……ああ……なるほど」
真名は直に分かった。この花びらはキュアローズの花びらであると。
しかも、ただのキュアローズではない。
恐らく十三年前、沙織……アテナのおくるみに刺したキュアローズだ。
それは正に特別も特別、沙織……アテナの為に作った物である。
一応似た様な物が作れない訳ではないが時間が掛かる。
数日(目安としては一週間程)ある一定の時間に小宇宙を注ぐ必要があった。
しかも夜、月が出ている間のみで、運が良くなければ作れないのである。
何故なら晴れていないといけないからだ。
なので、その効果も絶大なのだ。
ただし、それは真名以外の者に対してのみ。
キュアローズは真名の”血”を吸い小宇宙を注がれて、初めて効果を発揮する。
つまり、真名自身には効かない……訳ではないが、それは怪我した場所に直接茎で刺す等しないといけないけれど、効果はとても薄い。
使わないよりマシだろうという感じだ。
なので今回アイオロスが使ったのは特別なキュアローズだからこそ、洗脳しているであろう頭、脳に直接面している場所、額に小宇宙で黄金の矢に見せかけたキュアローズを刺し、少しでも魔拳の洗脳から精神を取り返す為に、こういった荒技を使ったのである。
キュアローズを使う事を悟られない様に気を付けないと、魔拳の効果によって真名に握り潰されない為にあえて黄金の矢を利用した使い方をしたのだ。
そうすれば、己は死ぬと思っている真名は、避けようとする魔拳の力に全力をもって抗うであろうと。
だから秘密とさせてもらったのである。
「少し眠れ。真名」
そう言われ、少しづつ意識が遠くなる。
しかし、眠る訳にはいかない。
真名にとって、まだこの後、最後の試練が残っているのである。
そう、”サガ”という最後の試練が……。
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