星38 アフロディーテ
[2/4]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
その蹴りをバク転の要領で避け、体勢を整えて透かさず、スカーレッドニードルでアフロディーテの身体の秘孔を突こうとしたが、アフロディーテもまた、それに気付いており赤薔薇をミロの指先に向けて放つ。
「ロイヤルデモンローズ!」
小宇宙を纏う赤薔薇に一瞬怯んだがロイヤルデモンローズに見せかけたモノである事に気付き、素手で払いのける。
「くっ、フェイントか!」
それにより隙が出来たミロの腹部にアフロディーテは光速の拳で殴りかかる。
ミロも己の隙が出来てしまった事に素早く気付き、拳が腹部に当たる前にこちらも光速の手刀にて払い、払った反動を使いそのまま回し蹴りを食らわせる。
「ぐぁっ!!」
咄嗟に腕で防御するが、諸に蹴りを喰らい柱に吹き飛び、ぶつかるアフロディーテ。
「……ディーテ」
真名はアフロディーテに近付き、息をしているか確かめる。
どうやら気絶しているだけの様だ。
それだけ確認するとその場にまた佇み、こちらを見据えている。
ここまで戦っておいてなんだが、実はミロは本気を出していない。
今のアフロディーテは黄金聖衣を纏っていないからだ。
もしも黄金聖衣を纏っていたならば、戦いは続行だっただろう。
実力自体は互角なのだが、防御面に関しては圧倒的に不利なのはアフロディーテだ。
ミロが本気で蹴りをぶつけていたのならば、今頃アフロディーテは腕の骨は折れ、その蹴りの威力により、絶命していた可能性が高い。
だが、ミロはそうしなかった。
アフロディーテが心から教皇に心酔しているのは知っている。
ここで殺せば真名が受けた幻朧魔皇拳の効力も解除されるだろう。
でも、それは出来ない。
真名がそれを望んでいないからだ。
この十二宮の戦いを見ていれば分かる。
真名はこの戦いで出来る限り”死者を出さない様にしている”事は明白である。
もし、真名が居なければ今頃は黄金聖闘士が”半分程死んでいた”事だろう。
兵士達にも死者が出ていた可能性もあるのだ。
その例が獅子宮女官の人質の件である。
アイオリアはもう分かっていた。
あの名前のない手紙を持ってきた伝書鳩が誰からの物で、女官の牢の場所を知っている兵士が居る。と、書かれていなければ殺して鍵のみを手に入れ、自力で探して回っていたであろう可能性がある事を。
カミュも氷河との闘いで朽ちるだろうと思っていた。
だが、この十二宮の戦いが始まる前日、カミュの元へ青薔薇、キュアローズが届いた。
この時になって初めてカミュは真名が聖域に居る事を察した。
しかし、何故キュアローズが送られてきたのかが分からない。
手紙にも
《テーブルにでも飾ってください》
としか書かれていなかっ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ