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英雄伝説〜灰の騎士の成り上がり〜
第18話
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ワとアンゼリカはそれぞれ複雑そうな表情を浮かべた。

「勿論、リベールやレミフェリアが”クロスベル帝国”を国として認めた事はメンフィル帝国の存在も関係はしていますが、クロスベル帝国の皇帝の一人であるヴァイスさんが国としての正当性を主張できる”尊き血”の女性を自身の第一側妃として婚約した事も関係しています。」
「ヴァイスが?一体どんな女性を彼は側妃に婚約したんだい?」
「それが…………ヴァイスさんが第一側妃として婚約した”尊き血”であるその女性はエレボニア帝国の大貴族である”四大名門”の一角にして貴族連合軍の”主宰”であったカイエン公爵のご息女の一人―――ユーディット・ド・カイエン公爵令嬢なんです。」
「な――――――――」
「カイエン公爵の娘がクロスベル皇帝の側妃になっただって!?」
「あのユーディット嬢が…………」
クローディア王太女の話を聞いたオリヴァルト皇子は驚きのあまり絶句し、マキアスは信じられない表情で声を上げ、アルゼイド子爵は驚きの表情を浮かべた。

「…………確かに”四大名門”―――それもオルトロス帝の末裔である”カイエン公爵家”の”尊き血”も状況によっては、皇族としての正当性を主張する事が可能ではあるが…………」
「く…………っ…………社交界では兄上と並ぶ才能を持っている事から”才媛”と評された程のあのユーディット嬢が他国―――それも新興したばかりの国で、自身にとっての祖国であるエレボニアと戦争状態に陥っている国の皇の側妃として嫁ぐという事は、”四大名門”の貴族でありながら祖国であるエレボニアを裏切る事になると理解していて、何故クロスベルの皇帝と婚約を結んだのだ…………!?」
「ハアッ!?そのユーディットってカイエン公の娘はそんなに有能なの!?」
「まさかあのカイエン公の娘がルーファスさんと同じくらい凄いなんて…………」
「というかカイエン公って娘がいたんだ。」
ラウラは複雑そうな表情で呟き、唇を噛み締めて呟いたユーシスの言葉を聞いてアリサ達と共に驚いたサラは声を上げ、ガイウスは驚きの表情で呟き、初めて知った事実にフィーは目を丸くして呟いた。

「ユーディット嬢は才能ばかりでなく、性格もとても理知的な淑女で、父親であるカイエン公やその息子のナーシェン卿と違い、ユーディット嬢とその妹であるキュア嬢は決して権力を笠に着るような人物ではなく、平民達を想う心もあり、内戦中は自らの私財をなげうってまで民達に支援物資を送っていた話も西部での活動の際に耳にしたことがある。」
「そんな方があのカイエン公のご息女なのですか……」
「とてもあのカイエン公の娘とは思えないわね。」
アルゼイド子爵の説明を聞いたエマは驚き、セリーヌは戸惑いの表情で呟いた。

「で、でもどうしてそんなに凄くてオリヴァルト殿下にも協力し
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