第17話
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リオットは悲痛そうな表情をし、サラは複雑そうな表情で呟いた。
「つまり、”3度目の要求内容”は”1度目の要求内容”から内戦の間に積もり積もったメンフィル帝国のエレボニア帝国に対する”怒り”という名の”利息”の結果、あのような要求内容になったという訳か。」
「で、でも…………1度目もそうだけど、2度目の時も内戦の最中でユーゲント陛下達は”カレル離宮”に監禁されたままで、オズボーン宰相は行方不明だったから、どの道エレボニアは他国と交渉するような余裕はなかったのに、それを理解していながら要求するのは幾ら何でも理不尽だよ…………」
重々しい様子を纏って呟いたアンゼリカに続くようにトワは辛そうな表情で自身の意見を口にしたが
「ダヴィル大使も内戦の件を理由にそちらの方と似たような意見を仰って、期限について交渉を行おうとしましたがリウイ陛下は『戦争を仕掛けるかもしれないエレボニアの事情にメンフィルが考慮する義理はない』という答えで断ったとの事です。」
「そ、それは…………」
「…………確かに内戦の件はリウイ陛下の仰る通り、”あくまでエレボニア帝国内の事情であって、エレボニア帝国に戦争を仕掛けるかもしれないメンフィル帝国が戦争相手であるエレボニア帝国の事情に付き合う義理はありませんね”…………」
アリシア女王の話を聞くと言葉をなくし、ラウラは複雑そうな表情で呟いた。
「―――女王陛下、王太女殿下。内戦の最中、我が国が犯した愚行に対して怒りの炎を燃やすメンフィル帝国の”炎”を私達アルノール皇家やエレボニア帝国政府に代わり、2度も鎮めてくださった事、心より感謝致します。メンフィル・クロスベル連合との件が”どのような結果になろうとも”、エレボニアは何らかの形でリベールから受けた恩を返せるように手配を致します。――――例え、メンフィル・クロスベル連合に敗戦して”アルノール皇家”が責任を取って皇族の身分が剥奪されようとも我が命に代えてでも、このご恩、いつか必ずや何倍にしてお返しいたします。」
「僭越ながら、我が”アルゼイド子爵家”もオリヴァルト殿下と共に我が祖国であるエレボニア帝国がリベール王国より受けた恩を返す為に、私を含めた”アルゼイド子爵家”も何らかの形でリベール王国に恩返しする事をお約束致します。感謝の言葉を遅くなりましたが、2度もメンフィル帝国の怒りを鎮めてくださったこと、本当にありがとうございました…………」
「父上…………」
オリヴァルト皇子はその場で頭を深く下げてアリシア女王達に感謝の言葉を述べ、アルゼイド子爵もオリヴァルト皇子に続くように頭を深く下げ、その様子をラウラは静かな表情で見守り
「お二方とも、頭をあげてください。私達はエレボニア、メンフィル両帝国と友好を結んでいる国として…………”不戦条約”を提唱した国として当然の事を行
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