暁 〜小説投稿サイト〜
女神と星座の導きによりて
星37 洗脳
[3/4]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
紫龍も氷河の二人も半信半疑ではあったが、今のこの状況でやっと分かったのである。 

 「ああ、今の正式な魚座の黄金聖闘士はアフロディーテだ。だが、真名は女性だ。普通ならば女の聖闘士は女であることを捨て、仮面を付けて聖闘士となる。そのハズなのに、何故黄金聖衣を纏える?」

 振り返りはせず、真名を警戒しているカミュが会話に参加してきた。
 その言葉にシュラが答える。

 「真名は訳アリで仮面をしていないだけで、聖闘士を辞めた訳ではない。本人は”元”と付けているみたいだが、ある意味言葉の綾みたいなものだ。アフロディーテに黄金聖衣の継承が移ったとしても、どうやら魚座の黄金聖衣は仮面を付けていなくとも未だに真名を聖闘士として認めている様だな」

 「それはそうだ」

 シュラの言葉に同意する様に何処からか声がした。
 
 「教皇から認められ、黄金聖衣からも認められたのは本来は姉さんだからな」

 それはどうやら真名の背後から聞こえた声であった様である。
 柱から姿を現したのは……

 「アフロディーテ!」

 そう、真名の背後の柱から姿を現したのはアフロディーテであった。
 
 「私も、姉さんが纏うのであれば問題はない。それに……」

 アフロディーテは真名に近付き、頬を撫でる。
 それを何も感じていないかの様に、無表情のままで青銅四人を守るかの様に立つ黄金四人を見つめていた。
 
 「今の姉さんは教皇のいう事ならば何でも実行する。抗っている様だけれどね」

 その言葉を聞いた星矢と瞬は察する。
 先ほど「走り抜けろ」と言ったのは、自分達の行く道を邪魔しようとしている自分に抗い、先の道に行かせようとしたのだ。
 どうやら抗いきれなかった様ではあるが……。

 「それはどういう事だ!真名に何をした!」

 アイオリアが怒りを露にしてアフロディーテに叫ぶ。

 「姉さんは……幻朧魔皇拳を受けている。昔にも受けているから効果は薄いようだが、より完成された幻朧魔皇拳を受けたのだ。その洗脳はそう簡単には解けない」

 「な、何!?」

 「教皇にのみ許された魔拳……!」

 アフロディーテの言葉を聞いて驚く黄金聖闘士達。
だが、シュラだけが分かっていたかの様にため息をつく。

 「……やはり、その技を使ったのか」

 「シュラ?分かっていたのか?」

 カミュがシュラに問いかける。

 「恐らく真名の事だ。どんな事をしようとも、紫龍達の信じるアテナを傷つけるとは思えん。ならば、効果は薄くとも幻朧魔皇拳を使われるであろうと予想しただけの事」

 「確かに……真名らしいと言えば、らしいのだがな」

 シュラの言葉にミロが同意しながら苦笑する。
 
 「だが、悠長
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ