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魔法少女リリカルなのは〜無限の可能性〜
第7章:神界大戦
第207話「最悪の真実」
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だね。だけど、気づくのが遅いよ―――ッ!!」

 刹那、ディータが顔を強張らせる。
 同時に優輝達も何事かと身構え……

「な――――」

「ッ……!?」

 遠くから飛んできた閃光に、帝が吹き飛ばされた。
 帝は声を上げる間もなく、神界の彼方へと消えていった。

「くっ、先に手を打たれた……!」

「何が……!?」

「君達が騙されていた事に気づいた……それが向こうにもばれたんだ!」

 ディータの言葉に、全員が閃光が飛んできた方向を警戒する。
 帝を助けに行く暇はない。罠に嵌められた今、そんな余裕はなかった。

「君達と同行していたソレラという神の力は聞いているかい?」

「“守られる性質”らしいが……本当かどうかは知らない」

「嘘を誤魔化すには真実も混ぜる事が定石……少なくとも、似た力を持つだろうね」

 何が本当で何が嘘か。
 前提を覆された今、優輝達が信頼できるのは己の力だけだ。
 その不安が顔に出ているのか、何人かは冷や汗を流す。

「(数が多い……!)」

「(僕ら以上に引き離された訳は、これか……!)」

 姿を現しただけでも、先程以上。
 伏兵も考えれば、ディータの戦線にいる神並の数がいると推測出来た。

「……僕らが受け持つ。君達は逃げろ」

「っ、分かった」

 ディータの発言に、優輝は即座に了承する。
 司やなのは、フェイトなど一部の者はディータを置いていく事を渋ったが、先程のあの強さを見ていたため、遅れて了承した。

「行け!」

「撤退だ!走れ!!」

「お兄ちゃん、帝はどうするの!?」

 撤退し始めた所で、緋雪が優輝に尋ねる。

「撤退途中に見つければ御の字。そうでなければ……」

「僕らが捜す!君達はまず自分たちの身を考えろ!」

 優輝の発言を遮るように、ディータがそれも任せるように言った。

「陣形展開!抑え込め!」

 ディータの号令に戦線にいた神々が召集される。
 追撃として放たれた閃光を、次々と防ぐ。

「優輝、少しばかり状況が掴めないんだけど……!」

「簡潔に言えば、僕らは騙されていた。態勢を立て直すためにも撤退だ」

「それは……何とも絶望的だな……!」

 優輝と共にみんなと合流したため、状況が掴めないユーノとクロノ。
 簡潔な説明を受け、状況の移り変わりにクロノは歯噛みする。

「しかし、どうやって撤退する!?」

「………」

 今まで案内していたソレラが自分達を騙していた。
 神界での移動方法を優輝達は未だ理解していない。
 そのため、どうやって逃げるのかが誰にもわからなかった。

「とにかく走りな!立ち止まっていたらいい的だ!」

 
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