5 魔法の杖と頼もしき男子達
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の腹部を切った。
「あ、あ・・・。ああああああーーーっ!!」
アンナは痛みによる叫び声を挙げた。ただ、切れた腹部から出血はせず、代わりにアンナの体が光りだし、そして光の粉となって彼女は消失した。
「アンナ・・・!!」
アレクサンドルはアンナが消えた事で冷静さを失った。
「よくも妹を!!」
アレクサンドルは石を拾うとかよ子に向かって飛ばした。かよ子は剣で弾こうとしたが、逆に自分の剣が弾かれた。剣は元の杖に戻った。
(しまった・・・!!)
かよ子は終わりかと思った。
「これで終わりだ!!」
アレクサンドルはかよ子に向けて石をもう一つ、発射しようとする。
「かよ子、あの石の能力を得るのよ!」
母が叫んだ。かよ子は本に書かれてあった事を思い出す。
【石を対象にすると石を巨大化させる、石を軽々と運ぶなどの能力を得られる】
アレクサンドルが石を発射した。彼の能力なら石を発射すればかよ子の胸を撃ち抜く事は容易い。ところが、かよ子はその石に杖を向けた。石はかよ子の前で止まり、巨大化した。かよ子はその石をアレクサンドルに向かって返り討ちにする。
「石なら水で簡単に押し流せるぞ!!」
アレクサンドルは水を出した。かよ子が巨大化させた石がアレクサンドルが出した水の勢いで動きを止められた。石はかよ子に向かって流れて行く。
「これでお前は石と家のカベに挟まれて圧殺だ!」
「や、山田あああ!!やめろおお!!」
杉山はサッカーボールを見つけるとアレクサンドルに向けてシュートした。アレクサンドルの顔にボールがぶつかり、アレクサンドルは能力を行使する集中力を失った。水の流れが止まる。
「よし!」
かよ子は石をアレクサンドルに向けて発射する。もうその石の動きを阻害する者はいない。アレクサンドルが起き上がって再び能力を行使しようとするもかよ子の父が棒を竹刀のように振り回したり、杉山や大野が彼を抑えつけたりする為に思うようにできない。
「くそっ、邪魔しやがって!!」
(そうか、アレクサンドルは何か自分に直接ダメージを受けると能力の使用が途切れるし、ああやってお父さんや杉山君達に邪魔されると能力が使えないんだ!!)
かよ子はアレクサンドルの弱点を見抜いた。ならこの石でアレクサンドルを圧殺させようと思った。
「かよ子、だめよ!!」
「え!?」
「石を大きくさせたままアレクサンドルを潰そうとしてもお父さんや大野君、杉山君まで犠牲になるわ!!」
「あ、そうか!」
「さっきアレクサンドルがやったように撃ち抜くのよ!!」
「うん!!」
アレクサンドルは三人に邪魔されて能力が使えない。かよ子は石を元の大きさに戻した。
「行けえ!!」
かよ子は杖を一振りさせた。石は新幹線かそれ以上の速さで跳ぶ。そしてアレクサン
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