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ある晴れた日に
392部分:目を閉じてその十九
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目を閉じてその十九

「だからだ。わかったな」
「ああ、そういうことね」
 こう言われれば納得する静華だった。その納得した顔で頷きながら正道の顔を見てそれからその隣にいる未晴を見る。そのうえで再度納得した顔をするのだった。
「それでわかったわ」
「わかってくれたらいい」
「わかったからこれ飲んで」
 今度は大ジョッキになみなみと注がれたビールであった。泡がこれでもかと立っておりジョッキから出そうになっている。そしてジョッキの底には一杯のコップがあった。
「本物の爆弾酒よ」
「これが正式な爆弾酒か」
「皆の分も作ったから」
 見ればその通りだった。皆の前にそのジョッキが置かれていた。中にコップがあるそのジョッキが。丁寧なまで置かれていたのだった。
「もうこれ飲んで明るく笑って過ごしましょうよ」
「そうよね」
 ここで明日夢の明るい声が聞こえてきた。
「人間前向きに生きないと駄目だしね」
「それはいいけれど」
 咲はその明日夢の声にとりあえず納得しはしていた。
「少年さ。一つ聞いていい?」
「何?」
「あんた今バイト中よね」
 咲が言うのはこのことだった。見れば声も顔も多少憮然としていた。
「確か。そうよね」
「今終わったところよ」
 だが明日夢の声はこう返すのだった。
「丁度ね」
「丁度にって」
「だからいいのよ。飲んでもね」
 そしてその明るい声で咲にまた返してみせた。
「全然大丈夫よ」
「だったらいいけれど」
 咲はそれを聞いてまずは納得した。そうしてそのうえでその明日夢が爆弾酒のジョッキを手に取るのを見るのだった。当然自分も手に取っている。
 その自分が手にしているジョッキを見ながら咲は。また言うのだった。
「ああ、そうそう」
「そうそう?」
「どうしたんだよ、今度は」
「今カメラ持ってるけれど」
 こう皆に話すのだった。
「折角だから皆で撮らない?」
「写真をここで?」
「皆で?」
「そう、皆で」
 また皆に話す咲だった。
「撮らない?どうかしら」
「そうだな。折角だしな」
「皆いるしね」
 皆咲のその言葉を聞いて賛成するような顔になってきていた。
「それでカメラあるんならね」
「いいんじゃないかしら」
「じゃあいいわね」
 咲は皆のその言葉を聞いて微笑んで述べた。
「それじゃあ」
「ああ、ちょっと待てよ」 
 カメラを取り出した咲に言ってきたのは正道だった。
「写真を撮るのはいいけれどな」
「何?」
「柳本、一つ聞いていいか」
 こう咲に問うのだった。
「写真を撮るのは誰なんだ?」
「撮るのはって?」
「だからあれだよ。写真は誰かが撮らないと駄目だろ」
「それはそうだけれど」
「おたくが撮るのか?」
 あらためて問いもす
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