『ルイズが召喚したのが、ゴースだったら?』
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何度目かの爆発の後、煙が風に乗ってルイズの方に流れた。
ルイズは、へたり込む、もう限界だった。
コルベールが見かねて、明日にしようと言おうとしたときだった。
揺れていた煙が、紫色に変色し、目と口が現れた。
ルイズがそれを見て驚いていると、ガスのような体のそれがルイズを包み込む。肺に入り込んできて、ルイズは激しく咳き込んだ。
コルベールが杖を構えるが、炎を放とうとして躊躇した。なぜならルイズを包み込むようにガスの生き物がまとわりついているからだ。
ルイズの体力がゴリゴリ削られながら、切れ切れにルイズは、呪文を唱える。
そして、呪文唱え終え、酸欠で息が切れてついに倒れるとき、当然だがルイズを包み込むガスの体に唇が触れる。その瞬間、金切り声のような鳴き声を上げ、ガスの生き物がルイズから離れて宙でもがいた。
黒紫色の球体に紫のガスをまとったような姿。球体には、鋭い目と、牙の生えた口がある。球体部分が顔であり胴体なのか、そこにルーンが刻まれていた。
ルイズは、気絶しておりそれを確認することはできなかった。
確認が取れたのは、保健室で目を覚ましてからだった。
起き上がるとコルベールがいて、背筋がゾワゾワとなる感触があったので振り返ると、あのガスのような生き物がニヤッと笑った。幽霊にでも出会ったかのようにルイズは悲鳴を上げて逃げたがコルベールが、それは君の使い魔だと言ったので一旦止まった。
宙をフワフワ浮いているソレは、ルイズの反応にニヤニヤ笑っているようだった。
幻獣の一種か?っと、コルベールは呟いていた。
ルイズが移動すると、後ろをついてくるが、不意にすぐ背後にくっついて背筋をゾワゾワさせてくるので、うっとうしくムチを振ってもまったく手応えがない。なにせガス状なのだ。
ルイズがイライラしていると、ゴースだ!っという悲鳴が聞こえた。
見ると洗濯籠を落としたメイドが逃げようとしてたので、捕まえて知っているのかと聞いた。
このガスの生き物の名前は、ゴース。
シエスタというメイドの曾祖父の話によると、悪霊の一種だとされており、獲物を包み込んで息の根を止めるそうだ……。
つまり召喚の儀式の場で、危うく殺されかけたということだ。それを理解したルイズは、戦慄した。
二段階も成長する特性があり、どれもこれも相手の息の根を止めるタイプばかりらしい。そのため、ゴース、ゴースト、ゲンガーがたまに現れるとされるシエスタの故郷の近隣では、夜には決して外へ出ないという決まりがあるという。うっかり夜中に近隣の森へ行って、帰ってこなかった者が最近いるそうだ。
そんな怖い話を聞いて、ルイ
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