第16話
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の”六銃士”の一人にしてクロスベル皇帝の一人でもあるヴァイスハイト・ツェリンダーは以前にも話したことがある私やミュラーも巻き込まれた”影の国”が持つ特殊性で転生前の彼も巻き込まれたんだが…………その彼も”影の国”に帰還してからの経歴も凄まじいのさ。―――それこそ彼が成し遂げた偉業はドライケルス大帝以上と言っても過言ではないだろう。」
「ええっ!?”獅子心帝”以上の偉業をクロスベルの皇帝の一人が…………!?」
「それにオリヴァルト殿下はその方の事を”転生前”と仰っていましたが、一体それはどういう事なのでしょうか?」
オリヴァルト皇子の説明を聞いたトワは驚きの声を上げ、エマは真剣な表情で訊ねた。そしてオリヴァルト皇子はヴァイスの事について説明をした。
「異世界の昔の皇帝が今の時代に生きる時代の人物そのままそっくりに生まれ変わるとか非常識な…………」
「しかも、そのヴァイスハイト皇帝がかつて成し遂げたという偉業もオリヴァルト殿下の仰る通り、認めたくはないがドライケルス大帝以上だな…………」
「ん。国内で起こった内戦を終結させたどころか、その内戦の隙を狙って侵略してきた国家全てを飲み込んでその”メルキア”っていう国を豊かにして皇帝に即位したって話だもんね。」
「メンフィルの”英雄王”といい、そのヴァイスハイトって皇帝といい、まさに”血統主義”であるエレボニアにとっては”天敵”みたいな存在ね。―――二人とも本来”皇”とは縁のない地位だったにも関わらず、”成り上がり”で当時の”皇”を玉座から排除して自分が玉座についたのだから。」
「セ、セリーヌ…………」
ヴァイスの事を知ったマキアスは疲れた表情で溜息を吐き、複雑そうな表情で呟いたユーシスの意見にフィーは同意し、静かな表情で呟いたセリーヌの意見を聞いたエマは冷や汗をかいた。
「殿下、ヴァイスハイト皇帝の件を考えるともしかして、他の”六銃士”もヴァイスハイト皇帝同様過去のヴァイスハイト皇帝と縁がある方々が転生した方々なのでしょうか?」
「それについては私も詳しい事はわからない。ただ、”蒼銀の魔剣士”の異名で呼ばれている”アル”というエルフ族の女性はヴァイスにとってかつての彼が最も信頼する副官にして後に彼の正妃となったリセル君の次に信頼し、大切にしている人物である事は以前の”西ゼムリア通商会議”の際に教えてもらえたが…………」
「…………………もしかしたら、ギュランドロスさんが言っていた”最高にして最強のライバル”と言っていた人物はそのヴァイスハイト皇帝の事かもしれないな…………」
「へ…………ガイウス、”六銃士”の事について何か知っているの!?」
「確か”ギュランドロス”という名前の人物は”六銃士”の中にもいて、その人物はもう一人のクロスベル皇帝らしいけど…………」
アルゼイド子爵の問
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