暁 〜小説投稿サイト〜
魔法が使える世界の刑務所で脱獄とか、防げる訳ないじゃん。
第57話 大人しく自宅謹慎してりゃよかったよ畜生め
[1/2]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
体中が痛い。
何で痛いのかは分からない。きっと、この頭可笑しいヤクザが何かして、痛覚を通常レベルに引き下げたのだろう。

……謹慎初日に橙条さん、三日目にヤクザに犯されてる私ってなんなの本当に。

「はぁ……これだけヤって、漸く意識無くすったぁ、どんだけの精神力だよ」
「ぁ……はぁ……っ、は……」
「ま、もう聴こえてねぇか」

橙条さんがつけた印が漸く消えてきたと思ったのに……

大人しく家に帰れば良かった。
それか、響か仁と一緒に帰るべきだった。

盛大にやらかした。
どれだけ怒られるか、分からないなぁ。


◇ ◇ ◇


「……ん、む……あれ、服……それに、家」
「やっと起きたのかよ……ったく、遅ぇ」

待って、何でまだ白髪ヤクザさんが目の前に居るんですか。
完全にここって私の家なんですけど。

取り敢えず?を抓る。痛い。夢じゃない。
手を伸ばしてヤクザさんの?に触れる。さわれる。温かい。夢じゃない。

「……なんでここに居るんですか」
「てめえを送り届けてやったんだろうが。感謝しろや」
「はぁ? 全ての元凶は赤信号に突っ込んでいったヤクザさんですよね。あの時見殺していればよかった」
「そりゃ選択を間違ったな。あと、“ヤクザさん”じゃなくて“真希様”」
「…………あー最悪ですなんでヤクザなんかと絡まなきゃ行けないんですかただでさえマフィアに行った帰りだったのに」
「全部聞こえてるぜ? “琴葉”ぁ」

なんなのこの人。
助けてあげたのに私の手の爪を剥いだり、体を真っ二つにしたり、抱き潰したり。

「……って、あれ。爪がある……」
「俺様が治してやった。なんてったって、てめぇが俺の研究の成果だ。そりゃ、大切にしねぇといけないからな」
「……意味分からない」
「分かんなくていいさ、人形」

今着ている、買った覚えのないセーターはもしかして、このヤクザが用意したモノ?
だとしたら最悪。

「……なんでヤクザが私に優しくする?」
「だから言っただろ。てめえが俺様の研究の成果だって」

「え……ってことは…………」


このヤクザが私の親的な存在……?


「ないないないないないない????」
「うおっ……吃驚した」
「はぁ?? だって、ヤクザですよ?? 俺様俺様言ってる自己中心的な人間ですよ?? それが私の親?? ないないないないないない」
「親ぁ? 何妙なこと言ってやがる。てめえは、俺様の人形だろ」
「いやいやいやいやいや、今は私の主はレンさんであって、貴方じゃ」

「言ってなかったな。てめえの主である権限はもやし野郎から
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ