第60話 生誕祭 後編
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、エステルさん達も来ますからきっと楽しい晩餐会になりますよ」
緊張して表情を硬くするリィンを見て、クルーゼはクルッと笑みを浮かべた。わたしもおかしくなってクローゼと同じように笑ってしまった。
「じゃあお城に戻ろっか。晩餐会楽しみだね」
「でもテーブルマナーとか知らないぞ。前にラウラの実家で食事を頂いたときは無礼講で済んだが、今回は王族主催の晩餐会だ。無様な姿は見せられないな」
「確かに少しくらいはテーブルマナーについて勉強をしておかないと恥を描いちゃうね」
「なら私がお二人に最低限のマナーを教えますね」
「サンクス、クローゼ」
「こういう時育ちの悪さって出てしまうんだよな……是非お願いします」
そしてわたしとリィンはクローゼにテーブルマナーを教わるためにグランセル城に急いで戻った。
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「ふう……お腹いっぱい……」
晩餐会を終えたわたしとリィンはグランセル城の客室に戻ってベットに隣り合わせで座っているよ。ラウラはシャワーを浴びて寝ちゃったし、団長も客室に戻ってからお酒を飲み過ぎたからか直ぐに寝ちゃった。だから今はリィンと二人きり……って訳じゃないけどまあ似たような状況にあるかな?
「オリビエも大人しかったね、てっきりリュートでも引くのかと思ったよ」
「それ本当にしようとしてミュラーさんに止められていたぞ。まったく……あの人は何処にいても変わらないな」
「ふふっ、エステルや皆も楽しそうだったしね。でもヨシュアだけなんか様子がおかしかったけど」
「まあ彼も人間だから突然体調を崩す事もあるさ。幸い良くなってきたとは言っていたし大丈夫だろう」
ヨシュアの様子がちょっとおかしく感じたけど、まあリィンの言う通りヨシュアも人だから体調を崩す事くらいあるかもね。
「でもまさか女王様と一緒にご飯を食べられるなんて想像もしていなかったよ、すっごく貴重な体験をしたんだね」
「ああ、猟兵である俺達がまさか晩餐会に呼ばれるとは思ってもいなかったな。アリシア女王陛下に頭を下げられたときは心臓が止まりそうなくらい驚いたぞ」
「ん、とっても優しそうな人だったね。わたし達猟兵にまでお礼を言ってくれるなんて」
リィンに寄り添いながら思い出話に花を咲かせていた。結局何者がわたし達をリベールに連れてきたのかは分からなかったが、結果的には良い思い出になったと思う。エステル達やクローゼ、孤児院の皆にティータ、沢山の友達が出来たから。
そしてリィンに想いを伝えることが出来た。答えはまだ聞いてないけどリィンにはちゃんと考えてから返事をもらいたいからね。
「さて、今日はもう寝ようか。明日は朝早くからツァイ
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