第60話 生誕祭 後編
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様で復興の目途が立ちました。これも皆さんの真心のお蔭です、本当に何と言って感謝をすればいいのか……」
「ん、そっか。それを聞いてホッとしたよ」
どうやら順調に復興に向けて話は進んでいるみたいだね、良かったよ。
「リートさん、お久しぶりですね」
「クローゼさん、お久しぶりです。心配をお掛けして申し訳ありませんでした」
「いえ、こうして無事に再会できたのですから堅苦しいお話は後にしましょう」
クローゼはウィンクして口に指を当てた。まあここには一般人が多いから後から本題について話すとしよう。
「リートさんとフィルさんは今お暇ですか?もしよかったら私達と一緒にお祭りを見て回って頂きたいのですがどうでしょうか?」
「いいんですか?」
「ええ、子供たちも喜びますから」
「じゃあお言葉に甘えて」
テレサの提案にリィンは自分達がいたら水を差すんじゃないかと聞くが、テレサは子供たちが喜ぶと言ってポーリィ達も頷いていた。そういう事ならとわたし達は頷いて皆で生誕祭を楽しむことにした。
「やあリート君。久しぶりだね〜」
「オリビエさん……」
そんな中街の一角で演奏をしていたオリビエと遭遇した。周りには多くの人が集まっており、演奏の腕は凄いんだとわたしは感心する。
「オリビエさんは怪我はもう大丈夫なんですか?」
「うん、平気だよ。君たちと違って僕はアーツでやられたからまだ軽い怪我だったんだ。今ではこうやって演奏会を開けるくらいには回復できたからね」
「良かった、オリビエさんにもしものことがあったら……」
「おや、もしかしてリート君、等々僕の愛に応えてくれる気になってくれたのかい?」
「ミュラーさんに申し訳がありませんでしたからね」
「ガクッ……」
リィンはああ言っているけど、実際はかなり心配していたんだろうね。だって隠しているけど嬉しそうだもん。なんだかんだ言ってリィンもオリビエが好きなんだね。
その後わたし達はオリビエも交えて生誕祭を楽しんだ。途中でオリビエがミュラーに見つかって何処かに引きずられていったけど、それ以外は平和に時が過ぎていき気が付けば夕方になってしまっていた。
ホテルに孤児院の皆を送り届けて、わたしとリィン、そしてクローゼはグランセル城に向かっているところだよ。
「改めてリィンさん、フィーさん。今回のクーデターでは本当にお世話になりました」
「いえ、俺達は自分がしたかった事をしただけです。それに実際にリシャール大佐を止めたのはエステルさん達ですから」
「その結果を出せたのはお二人やラウラさんのお力添えがあったからです。それにクラムから聞きました。放火事件の際孤児院の皆が襲われそうになった時、お二人が戦ってくれたと…
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