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英雄伝説〜西風の絶剣〜
第60話 生誕祭 後編
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な?」
「分かりました。その時は重剣のアガットの実力を見せてもらいますね」


 話を終えたわたし達は、さっき挨拶しに行ったグランセル支部に向かった。そこでエルナンに事情を話して導力通信機でツァイス支部のキリカにラッセル博士への連絡をお願いした。


 数十分待っているとキリカから連絡が入って、明日の朝までには準備をしておくから絶対に来いとラッセルが気合を入れていたと教えてくれた。


「俺、一体何をされるんだ……」
「あはは……おじいちゃん、興味を持っちゃうと結構無茶なこともするから……」
「まあ頑張れよ……」


 リィンはそんなラッセルの様子に不安を抱き、ティータは苦笑いしてアガットは諦めろという表情でリィンの肩を叩いていた。


 二人のデートをこれ以上邪魔するのは無粋かな?と思いわたし達はグランセル支部の前で別れた。そしてティータとアガットにシェラザード達がエーデル百貨店にいると聞いたのでそこに向かった。


「姉弟子、シェラザードさん、カルナさん。こちらにいらしたんですね」
「あら、リート……じゃなくてリィン。アンタ目を覚ましたのね」
「無事に目を覚ましたのなら何よりだ」
「ご心配をお掛けしました。姉弟子も……姉弟子?」


 シェラザードとカルナに声をかけたリィンはアネラスにも声をかける。だがアネラスはプルプルと体を震わせるだけでリィンに反応しなかった。でも……


「うわ―――――ん!弟弟子く―――――んっ!!」
「おわぁ!!?」


 アネラスは感極まったのか勢いよくリィンに抱き着いて頭を撫でていた。


「良かった!本当に良かったよ!弟弟子君、一週間も寝たきりだったからもしこのまま起きなかったらと思って心配していたんだよ!」
「姉弟子……ありがとうございます。そんなにも心配をして頂いて弟弟子として嬉しく思います」


 リィンも嬉しそうにアネラスを抱き返す、まあ今くらいはいいよね。暫くしてアネラスも落ち着いたので改めて挨拶をすることにした。


「それにしてもまさかアンタ達が噂の猟兵兄妹だったとはね。全然気が付かなかったわ」
「ああ、顔は知っていたが見事に騙されたよ」
「騙していてすみませんでした……」
「そんな顔しないの。立場上複雑な関係だっていうには分かっているけど、アンタ達にはエステルが世話になったし今日くらいは立場は忘れて仲良くしましょう」
「そうだな、あんた達にはダルモア市長での件でも世話になったと聞いた。いつかは戦う時が来るのかもしれないけどそれはそうなったらさ」
「シェラザードさん……カルナさん……」
「……サンクス」


 わたしとリィンはシェラザードとカルナの心遣いに感謝をした。出来れば戦いたくないけど猟兵をしている
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