哀れな男、心の闇、悲しい結末
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る。
俺達のやっている事は単純だ。
ルラフェンで俺がやっていた事を大規模にした様なもんだ。
町から町へ渡り歩く行商人を襲い、金品を奪う。
女がいれば持ち帰り、全員で死ぬまで犯す!
中には死んでから犯すヤツもいる。
俺達は同じ土地に長居はしない。
一定期間そこで稼いだら、別の土地へ渡り歩く。
カンダタ親分が海を渡りグランバニア地方へ行くと言ってきた。
何やら仕事を請け負った様だ。
何でも何処ぞの王族を殺すのが仕事らしい…
俺好みの仕事なので率先してやる気を見せる事にする。
<グランバニア地方>
試練の洞窟と呼ばれる洞窟入口で、カンダタ親分と俺達10人は身を潜めてターゲットの到着を待っている。
親分が言うには、洞窟の一番奥で殺しモンスターに死体を食わせる必要があるらしい。
めんどくせー事だ…
暫くすると男が一人で洞窟へ入っていった。
紫のターバンを巻いた男…とても王族に見えない男…アレはあの男だ!!
俺から全てを奪った男だ!!ヤローが王族!?
仕事じゃ無くたってあの男を殺してやる!!
今日は最高の日になりそうだ!
俺達はヤローの後を追い洞窟の一番奥まで辿り着いた。
「おっと!ここを立ち去るのは、待ってもらおうか!」
気の抜けた歌を歌っていた男に親分が怒鳴り付ける。
さすがはカンダタ親分…俺に向けて怒鳴っている訳では無いのにも拘わらず、思わず緊張してしまう程の声だ。
「何ッスかぁ?」
しかし、ヤローは緊張するどころか間抜けな返事で返してくる。
「あ!?もしかして…アンコール希望ですか!?う〜ん、忙しいので1曲だけなら披露しますけど…」
コイツは王族として生まれ育ち、何一つ苦労することなく育ったに違いない。
我が儘いっぱいに育ったんだ!
許せねぇー!!
「ちげぇーよ!あんたにその証を持って帰られると、困る人がいるんだよ!」
「そう!然る止ん事無い方からの依頼で、オメーを殺しに来たんだよ!」
「うるせーぞ!テメーら!!余計な事言うんじゃねー!」
親分の怒号が飛ぶ。
「あの〜…」
しかし男は緊張感無く話しかける。
「おサルさんがどうしたんですか?」
「は?」
何言ってんだ?コイツ!?
「イヤ…さっき、サルがどうのって…」
「然る止ん事無い方だ!誰も動物のサルの事なんか言ってねぇ!」
とんでもねぇ〜馬鹿だ!
「あぁ…で、僕を殺して何になるんですか?」
「オメーが王様になるのを阻みたいんだよ!」
俺は自分の気持ちを思わず吐き出した。
「馬鹿だなぁ、君達は…」
馬鹿はテメーだろが!!
「僕の奥さんは妊娠中なんですよ。僕が死んでも、男の子が生まれたら無条件で王様じゃな
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