第15話
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たいでね。それによってアルフィンがどの飛行船に乗ったのかを把握する事に時間がかかってしまい…………ようやくアルフィンが乗った飛行船を把握した頃にはアルフィンは既にリベールに到着していたようなんだ。」
「リベール王国政府にアルフィン殿下の件を連絡して、殿下がメンフィル帝国の大使館に到着する前に保護するような要請はエレボニア帝国政府は行わなかったのですか?」
アンゼリカの質問に答えたオリヴァルト皇子の話を聞いて新たな疑問が出てきたラウラは質問をした。
「…………それなんだが…………事の経緯を知った宰相殿がアルフィンの捜索の打ち切りを命じたどころか、内戦が終結したばかりのエレボニア帝国がメンフィル・クロスベル連合と緊張状態に陥ってしまった今の状況でアルフィンの我儘に付き合って他国であるリベールに弱みを握られる事や”借り”を作る訳にはいかないという理由でアルフィンの件でリベール王国政府への連絡すら許可しなかったんだ…………」
「ええっ!?オズボーン宰相が!?」
「あの男…………!ついに、帝位継承者の一人でもあられるアルフィン殿下まで蔑ろにしたのか…………!」
「…………ちなみにオズボーン宰相のその判断に皇帝陛下達は何と?」
オリヴァルト皇子の話を聞いたアリサは驚き、ユーシスは怒りの表情で声を上げ、アンゼリカは真剣な表情で訊ねた。
「当然プリシラ継母上は宰相殿に対して反論したんだが、何故か父上―――ユーゲント皇帝陛下は宰相殿の判断に対して何も反論せず逆に宰相殿に反論を続けようとしたプリシラ継母上を宥めたんだ。」
「こ、皇帝陛下が…………!?」
「…………ユーゲント皇帝が”鉄血宰相”を信用している話は有名だけど、幾ら何でも”異常”じゃない?下手したら自分の娘がメンフィルに命を奪われるかもしれないのに、それすらも黙認しているんだから。」
オリヴァルト皇子が語った驚愕の事実に仲間達と共に驚いたエリオットは信じられない表情で声を上げ、セリーヌは困惑の表情で呟き
「ああ…………私も今回の件に対する父上の反応は”異常”だとは思っているが…………それでも今はアルフィンの件を優先すべきだと思って、私は父上と宰相殿にアルフィンの件を含めたメンフィル・クロスベル連合との外交問題に対して”紅き翼”を再始動させる事を要請したんだ。」
「―――そして恐らくアルフィン殿下の件でオリヴァルト殿下に対しても”負い目”があると思われるお二人はオリヴァルト殿下の要請を受け入れて、其方達―――”トールズ士官学院”が”紅き翼”として活動する事も承諾されたのだ。」
「そのような経緯が…………」
「そういえば…………先程から気になっていたが、”Z組”もそうだがトワ君達の中にも姿が見えない者達がいるが…………彼らは何故、この場にいないんだい?」
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