第14話
[1/10]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
〜メンフィル帝国大使館・執務室〜
「そ…………んな…………それではリィンさんやエリス達はわたくしやエレボニアの為に敢えてメンフィル帝国軍に…………っ!」
事情を聞き終えたアルフィン皇女は愕然とした後悲痛そうな表情を浮かべた。
「そしてその結果としてアルフィン皇女も知っての通りリィンはヴァリマールでクロスベル侵攻軍の空挺部隊の多くを撃破し、エリス達と共にルーファス・アルバレアを討ち取った活躍を評されて”少佐”に昇進した。リィンは戦後のエレボニアの処遇について口出しできる立場を目指しているとの事だから…………”少佐程度の地位で満足はすまい。”更に昇進をする為にもリィンはエリス達と共に今後の戦争で積極的に敵将クラスの撃破等の”戦場の手柄”をその手に掴み取る事を考えているだろうな。」
「……………………リィンさん……………………」
リウイの推測を聞いたアルフィン皇女は辛そうな表情を浮かべた。
「――――それとリィンはクロスベル防衛戦での”手柄”の件で既に目的の一つである”メンフィルが求めるアルフィン皇女の処罰を穏便な内容にする件”についても”半分は目的を達成する事ができた”から、今頃自分達がやろうとしている事は決して無謀でも無駄でもないことに実感しているだろう。」
「え………それはどういう事でしょうか……………?」
そしてリウイの口から自分の件についての話が出るとアルフィン皇女は不思議そうな表情で訊ねた。
「今回のクロスベル防衛戦での手柄の件でメンフィル帝国政府はまだ決まっていなかったアルフィン皇女の仕え先をリィンさんに決定したのです。」
「……………………え……………………わたくしがリィンさんに…………?あ、あの、幾ら手柄の件があるとはいえ、何故メンフィル帝国政府はわたくしの仕え先をリィンさんに決められたのでしょうか…………?”帝位継承権”を持つわたくしは敗戦後のエレボニアでも利用する事はできると思われるのですが…………」
イリーナの答えを聞いて呆けたアルフィン皇女は戸惑いの表情でリウイ達に訊ねた。
「メンフィル帝国はエレボニアの内戦勃発時万が一エレボニアの領土に隣接しているメンフィル帝国領であるユミルも内戦に巻き込まれた際に対処する臨時のメンフィル軍をユミルに派遣しなかった件で、ユミルの領主一家である”シュバルツァー家”に”負い目”があった為元々”シュバルツァー家”もアルフィン殿下の仕え先の有力な候補として挙がっていたのですが、今回のリィンさんの手柄の件でシュバルツァー家の跡継ぎであるリィンさんに決定したとの事です。」
「―――そういう訳で万が一今回の戦争でエレボニアが滅亡しても、アルフィン皇女は”リィンの使用人兼娼婦”という名目でシュバルツァー家に保護されることになるだろう。…………――――よかったな、アルフィン皇女。現時
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ