第二章
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まずは自分が門に出てタバディクと会った、タバディクは身分を隠していたがピマカは彼を見てすぐにだった。
その美貌と美声だけでなく只ならぬ雰囲気にも気付いてそうしてだった、はっきりとした声で言った。
「是非お父様とお会い下さい、私もです」
「貴女もか」
「はい、貴方ならば」
彼にすっかり魅了されての言葉だった。
「是非にです」
「そう言われますか」
「はい、ですから」
「これからですね」
「お父様のところに案内します」
こう言ってだ。実際にだった。
ピマカはタバディクの手を取ってそうしてだった。
彼を屋敷の中に入れてそのうえで彼を父に会わせた、すると父も彼の顔と声そして只ならぬ雰囲気にだった。
これならと思ってだ、彼に言った。
「娘との結婚を許す、そしてだ」
「そのうえで、ですか」
「この屋敷に住むことを許す」
「有り難いお言葉、では」
「何かあるのか」
「結婚を許してくれたお礼に」
それでというのだ。
「私は一つ贈りものをしたいのですが」
「この屋敷にか」
「そして家に」
華族全員にというのだ。
「そうしたのですが」
「どういうことだ」
「はい、是非私の妻となるこの人にです」
タバディクはピマカを見つつ義父となる彼に答えた。
「竹の一節を渡しますので」
「竹のか」
「はい、その竹を火にくべて欲しいのです」
「どういうことだ」
「その時におわかりになられます」
「まさか」
屋敷の主、ピマカの父でありタバディクの義父となる彼はタバディクの只ならぬ雰囲気から察して述べた。
「そなた何かあるのか」
「後でお話します」
タバディクは今は多くは語らなかった、ただピマカに一節の竹を与えただけだった。ピマカは夫になる彼の言う通りにだった。
その竹を火にくべた、するとだった。
竹は一旦灰になったが灰は空に舞い飛び屋敷にかかると。
屋敷の姿を変えた、まるで宮殿の様に巨大なこれまでよりも遥かに大きな石の建物と見事な庭と壁を持つ屋敷になった。それでだ。
ピマカの姉達も仰天して口々に言った。
「お屋敷がもっと凄くなったわ」
「まるで宮殿い」
「ここまで立派になるなんて」
「一体どういうこと?」
「これは夢かしら」
「いえ、夢じゃないわ」
それは全くと言うのだ、それでだった。
姉達も彼女達の夫達もタバディクに驚くばかりだった、特に義父は仰天しそれで彼に対して尋ねた。
「あらためてそなたのことを聞きたいが」
「はい、私は魔術師でして」
「それでか」
「古今東西の術を教わったので」
それでというのだ。
「ですからこうしたことも出来ます」
「そうなのか」
「これが妻を得たお礼ですが」
「過ぎたお礼だ、ここまでとはな」
「思われませんでし
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