第三章
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「また好き勝手をして太陽の神に言っている」
「何とだ」
「太陽の神には二人の娘がいるが」
「その娘をだ」
「両方か」
「差し出せと言っている」
「本当に勝手な奴だ」
ソルダヌィは男の言葉を聞いてあらためて言った。
「やはり何とかしないといけないか」
「言った通りだな、あいつはそんな奴だ」
「放っておくと碌なことはしないか」
「そうだ、だからな」
それでというのだ。
「やがて御前達そして俺にもな」
「仕返しに来るか」
「だからだ、ここはだ」
「三人でか」
「太陽の神の家に行ってだ」
「倒すか」
「オルダヌィにも伝える、しかしな」
風の神はソルダヌィに真剣な顔で話した。
「俺達の顔は割れている、だから頭を使うぞ」
「俺達の正体を隠してか」
「太陽の神に行く、今から子供に姿を変える魔法を教える」
こう言って実際にだった、風の神はオルダヌィも呼んで二人に呪文を唱えながら自分の頭を叩いて小さな子供に変身する術を教えた、そうして何食わぬ顔で太陽の神の家に近くに住む妖精の子供達と称して家の扉を叩くと。
すぐに疲れ切った、白く輝く服を着て金色の髪の毛と目を持つ男女が出て来た。太陽の神とその妻だった。
夫婦の神は明らかに疲れ切っていた、そこで風の神は二人に自分達のことを囁いた。
「俺達は風の神とだ」
「オルダヌィさんとソルダヌィさんか」
「そうした方々ですか」
「そうだ、話は知っている」
今のこの家のことはとだ、風の神は太陽の神の夫婦に話した。
「だからな」
「あの男をですか」
「どうにかしてくれますか」
「安心してくれ、あの男は俺達も因縁があってだ」
風の神は自分達と男に何があったのかも話した。
「そうした理由でだ」
「あの男をですか」
「何とかしないといけないですか」
「だからだ」
それ故にというのだ。
「ここは任せてくれ」
「それでは」
「お願いします」
「あいつは随分強くて横柄ですが」
「勝手にうちに上がり込んで好き勝手していますが」
「何とかして下さい」
「ここは貴方達に頼みます」
太陽の神の夫婦は三人に言ってだった、そのうえで。
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