二十四 昨日の敵は今日の友
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るヤツと会うんですよね?」
「そうだ。それに関して、【暁】が待ち伏せしている可能性はないと言質はとった」
綱手の言葉に片眉をぴくりと上げたシカマルは「……サスケ、ですか?」と確認に近い質問を投げた。
「そうだ。天地橋で落ち合う相手…【暁】のメンバーのひとりであるサソリの部下は、」
サスケからの情報だと肯定した綱手は、そこでいったん、言葉を切った。
シカマルの目をひたと見据える。
「カブトだ」
中忍試験にて、一度、ナルを始めとした木ノ葉の忍びに友好的であった音隠れの忍び。
そして、綱手を木ノ葉隠れの里へ連れ帰る際に、ナルと敵対した大蛇丸の部下。
温厚そうでありながら、眼鏡の奥に隠しきれない影があったカブトの相貌を思い出して、シカマルは「また、あの人ですか…」と溜息をついた。
「さほど驚いてはいないようだな」
「カブトが大蛇丸の部下だったということはナルから聞いてましたから…どことなく疑わしい人柄でしたしね。しかし二重スパイとは流石に予想できませんでしたが」
今でこそ五代目火影の座についている綱手だが、かつては放浪の旅をしている真っ最中だったので、ナルが彼女の師である自来也と共に、里へ連れ帰ってきたのだ。
その間、何が起こったかをナルから聞いていたシカマルは、当然、カブトのことも耳にしていた。
「ということは、天地橋にはそのカブトが来るということですか」
「だといいが…」
渋った物言いの綱手の話を、シカマルは視線で促す。
無言の催促に、綱手は頭をガシガシと荒々しく掻きむしった。
「サスケの話によると、大蛇丸が出てくる可能性も無きにしも非ず、とのことだ」
「…っ、それは」
一瞬、声を呑んだシカマルの前で、綱手は大きく手を振ると、「可能性の話だ」と付け加える。
「ですがもし、大蛇丸自ら出てくるとなると、俺とナルでは荷が重すぎます」
「わかっている…だからカカシの代役として、ある忍びを此度の任務につける」
風影奪還の任にて写輪眼の使い過ぎにより、病院で療養中のはたけカカシの代わりとして選抜した忍びの名を、綱手は告げた。
「三代目在任の時からの暗部の一番の使い手だ。名を、ヤマト」
「ヤマトさんっスか…偽名ですか?」
シカマルの何気ない問いに、「相変わらず、察しが良いな…」と綱手は苦笑した。
「三代目火影から与えられたコードネームだよ。本名ではない」
「三代目からの火影直轄の暗部ってことっスか。それは心強いですね」
大蛇丸に対抗すべき人材を用意している綱手に、シカマルは一度頷き、ややあって「そのヤマトさんには、サスケのことは?」と直球で訊ねた。
「話していない。秘密を共有する人数は少ないに越したことはな
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