第三章
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「我々は防戦一方だ」
「このままでは負けてしまう」
「だから助けて欲しい」
「何とかしてくれるか」
「わかった、ではだ」
ブケオは彼等の申し出を聞いて頷いた、それで彼等にこう言った。
「これからそちらに向かおう」
「そうしてくれるか」
「そうして我々を助けてくれるか」
「勝たせてくれるか」
「そうしてみせよう」
勝利、それを約束してだった。
ブケオは戦場に出た、そのうえで戦場で暴れまわるホロホルイブを見た。大男でガラルヅの者達の言う通りだった。
身体が鼈甲に覆われている、それでブケオも言った。
「確かにあの身体ではな」
「わかるな、武器は通じない」
「どうしようもないのだ」
「武器が通じないからな」
「我等も手に負えないのだ」
「確かにあれではどうしようもない」
ブケオも認めることだった。
「このままではな、しかしな」
「しかし？」
「何か策があるのか」
「そうなのか」
「それを今見せよう」
ガラルヅの者達にこう言ってだ、そしてだった。
ブケオは戦場に出るとだ、その手に槍を持ってだった。
戦場で暴れ回るホソホルイブの前に出て彼が戦場で咆哮しているその時に槍を投げた。すると。
槍は彼の口の中を貫いた、これで流石のホソホルイブもことも倒れた。ブケオは彼を仕留めてからガラルヅの者達に言った。
「確かに鼈甲では武器は通じない」
「しかしか」
「それは身体の外のこと」
「あくまでそこだけのことか」
「そうだ、そしてだ」
ガラルヅの者達にさらに話した。
「身体の中を攻めるとな」
「外が幾ら堅固でもな」
「鼈甲に覆われていてもか」
「身体の中は違う、これでいいな」
一番の強敵を倒した、それではというのだ。
「後は自分達で出来るな」
「これで充分だ」
「あいつがいなければ充分だ」
「後は俺達で戦える」
「そして勝てる」
ガラルヅの者達はブケオに勇んでいる声で答えた、そしてだった。
彼等は一気にだ、ガルホロンの軍勢を攻めて勝った、敵の一番の豪傑を倒したことで流れは決定的に変わっていてだった。
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