第90話 会話は噛み合ってても腹の底はグダグダだったりする
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しょうなぁ! アッハッハッ!!」
正に渡りに船もとい、渡りに執務官だった。どうやら彼女はあのクロノと知り合いだったらしい。
そのクロノと言えば過去のPT事件の際に共に行動していた事もあり面識もある。
そんなクロノから此処まで太鼓判を押されていたのには正直近藤も驚いていたがこれのお陰で会話の糸口をつかむ事が出来た。
後で飯でも奢ってやろうかな。などと思いながらもこれ幸いにと近藤は其処から会話に入って行った。
「いやぁ、クロノ君が居なかったら俺達なんて異世界で野垂れ死んでたかも知れないですからねぇ。彼には感謝してもし切れませんよ」
「そうなんですか。そう言って貰えるとこちらも鼻が高いと言えますね」
「鼻が高い? あのぉ、アリアさんはクロノ君とはどう言ったご関係なんで?」
「何もそんなに深い関係って訳じゃありませんよ。ただ、あの子が幼い頃にちょっとした手ほどきをして差し上げただけの事です」
「成程。道理であの若さであれだけの動きが出来る訳だ。俺達は魔法とかに関してはとんと疎いんだが戦いのセンスに関しては理解出来ます。出来ればこちらに欲しい位の逸材ですよ」
双方べた褒め状態だった。流石に行きすぎかな? って思いもしたがそれ以外で会話の糸口が掴めない以上そうする他になかった。
(よし、何とか会話をする事が出来た。後はこの流れを維持したままどうにかこの縁談を無事に乗り切らねば。しかし流石にこれ以上クロノ君を誉め続けるのも限界だな。余り行きすぎると返って不快な思いをさせかねん。となれば次に何を話せば良いんだ? あれ、何を話そう。ほんと何を話そう・・・やばい! 全然思いつかない)
近藤の頭の中で彼女と会話をする上でのネタはクロノ以外にはなかったようだ。
必死に頭の中のメモリーを漁りまくって会話のきっかけになる物を探すのだが、生憎お妙絡みのしか見つからなかった。
しかも、悪い事は重なるもので、突然近藤の腹部に異常な痛みが走りだした。
(やばい! 慣れない会話なんてするもんだから緊張してう〇こしたくなってきた。どうする? 流石にこの空気の中で中座なんて芸当出来んぞ。だがこのままではいずれ俺の肛門が決壊する。どうする・・・どうする!!)
必死に便意を抑えつつ悩む近藤。そんな近藤の表情は自身の意思とは関係なく非情に険しい表情となっていた。
そんな険しい表情をした近藤を見てアリアもまた焦り始める。
(あれ? 何であんなに怖い顔してるの勲さん。ひょっとしてクロノの事掘り返し過ぎたとか? クロノの事ばっかり褒めてたせいで自分の事を見てないと思って怒っちゃったとか? 不味い不味い不味い。そんなつもりじゃなかったのに。ただ、クロノが前に近藤勲さんの事について話して
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