星26 邂逅
[1/3]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
えー、あれから三分?五分経ったでしょうか。
キスされている最中?にサガがびくりと動いたかと思えば、私を抱きしめていた手は肩に置かれ、ベリッと引き剥がされました。
またもや、なんじゃい?と思って閉じていた目を開けると……
首から上が全部真っ赤になっていて、正に動揺して涙目にもなってます。っといった顔をしているサガが居ました。
コレは絶対に脳内で羞恥を感じながら大混乱してる感じです。
……貴方はどこの乙女ですか?
キスしてきたのはそっちで、そういう反応をするのは、どちらかというと私の方なのでは?とか思ったり。
とりあえず、正気に戻さなければと私はサガに往復ビンタを食らわすことにしました。乙女のキスは安くないのです。
五、六回叩いた時に手を握られ、叩くのを止められました。
「……痛いのだが」
「痛くしてますから」
つい、にっこりと微笑んでしまいました。きっと今の笑顔はとても良い顔してると思います。
それに、元々涙目になっていたサガですが、まるでビンタされて涙目になった様に見えてしまいますね。
ちょっとおかしくてクスクス笑うとサガはびっくりした顔をした後にほんのりと微笑んでいました。
だがしかし、その頬は手形は付いていないものの、真っ赤になったままでしたので余計に笑いが……ふふふっ。
なんというか殺伐とした雰囲気になるかもとか思いましたが、そんな事はなく、穏やかな雰囲気が双児宮を包んでいました。
「真名……よく、帰って来てくれた……」
「まぁ、意外と長い間見つからなかった事が、奇跡でしたからね。長い休暇をもらったと思えば、ですかね」
と、まぁ、そういう事にして、沙織やアイオロスについては、はぐらかさなければ……。
もし、また幻朧魔皇拳を打たれたら、今であれば完成しているでしょうし、完璧に洗脳されて居場所を吐かされたなら……ヤバいです。
絶対にどんな事をしても二人の事は言いませんよ。もしもの事があったら……。
うん、それは最後の手段です。
自惚れではなければ沙織に泣かれてしまいますからね。それだけは勘弁です。
「ところでサガ。白髪のサガは今どうしているんですか?先ほどテレパシーで話しかけられていたんですけど」
ふと、先程の事を思い出しました。なんだか、今のサガは普通にしてますけど、支配力では悪サガの方が凄そうなのですが。
「ああ、ヤツは今、気絶している」
「は?」
気絶?
「真名の声を聴いたら、居ても立っても居られなくなってしまって……」
「…………」
おおい!それでいいのですか悪サガさん!?呆気なさ過ぎでしょう!
サガもサガです!なぜその勢いをアテナ暗殺しかけていた時に出さなかったのか!
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ