ありふれた職業で世界堪能
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いのだが。ハジメが一人になってから4日目、早く助けに行きたいが、余裕はあまりなさそうだ。6時間の睡眠と1時間の食事、その後は丸2日の捜索。その捜索で見つけられなければまともな姿で見つけられる保証がない。テントに戻り、食事に使う豆を水につけ、装備の最終確認をしてから服を脱いで乾かしながらベッドに潜り込む。
きっかり6時間で目を覚まし、服を着込んで背嚢から鍋を取り出し、寝る前に水に浸けておいた豆を潰し、繋ぎに小麦を加えて、品種改造でちょちょいと作った醤油味の豆の粉末をふりかけてなんちゃって大豆ハンバーグを用意する。
「白崎、飯ができたぞ」
声をかけてしばらく待ってから、テントから出てきた白崎と飯を食い、最後の準備を整えて予定を確認する。
「これから2日、最低限の休息だけで捜索を行う。もしはぐれた場合、この拠点にまで戻ること。ハジメを見つけた場合も此処に戻る。ここまではいいな?」
「うん。大丈夫」
「次に捜索の方針だが、出来るだけ隠れながら捜索するか、派手に探すかだ。メリット・デメリットは、分かるな?」
「どれだけ邪魔をされるか。そしてハジメ君に気づいて貰えるか。私は中間が良いと思う」
「ふむ、具体的には」
「定期的に大声で叫ぶ。移動はこっそりと。ハジメ君にも危険がある以上は早く見つけてあげたいから」
「なら、その方針で行く。ただし、無理だけはしないぞ」
「共倒れになったら意味がない、だね」
「そうだ。絶対に全員で生き残る。行くぞ!!」
「うん!!」
右手にシャベルを握り、左手に豆と種を握っておく。白崎と二人で拠点から奥へと進む。今までの迷宮と異なり、普通の洞窟のような道を進んでいく。天井が広いということは上から見れば本当に迷路のような形をしているのかもしれに。しばらく歩いた所で分岐路と、固まっている血溜まりが見つかる。
「中々の量の出血だな。中型サイズなら致命傷だな」
「えっと、そんなのも分かるの?」
「広がっている範囲と地質を考えればな。中型犬程度なら助からん。大型犬でも治療しなければ死ぬな。ハジメの物じゃないと祈るしかないな。とりあえず、ここで一度大声を出す。害獣が寄ってくる可能性があるから構えておけ」
「うん」
白崎が杖を構えた所で大声でハジメの名前を叫ぶ。反響が殆ど無い。大分広い空間だな。それとどうやら招かれざる客が来たようだ。中型犬サイズの後ろ足が異様に発達した兎。白崎を獲物と見て飛びかかった来たそれの眼前にショベルを差し入れて打ち落とす。強くなっているはずなのに右手が痺れた。兎が起き上がる前に首を踏みつけて骨を砕く。
「対応はできそうか?」
「ごめん、ちょっと無理そう」
白崎に戦えるかを問うと無理だと言われる。仕方ない、
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