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魔法少女リリカルなのは〜無限の可能性〜
第7章:神界大戦
第206話「絶対神界戦線」
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げたが、双方とも刃は当たっていない。

「(……読める……!)」

 一進一退の戦い。
 ……今までの奏であれば、そうなっただろう。
 しかし、今回は違った。

「なっ……!」

 刃による連撃が奏に向けて放たれる。
 だが、奏は刃で防ぐ事なく、最小限の動きでその連撃を躱す。

「ふっ!」

「くっ……!」

 刃がぶつかり合う音が響く。
 流れるように放たれた反撃は、敵の神の刃を大きく上に弾く。

   ―――“Delay(ディレイ)

 敵の体勢が崩れ、チャンスだと思われた。
 しかし、奏は飛び退いた。
 直後、隙を潰すように敵は理力を衝撃波として放った。
 奏はこれを読んでいたため、事前に飛び退いたのだ。

「(……やっぱり……)」

 そこでようやく、一息付ける時間が出来た。
 同時に、奏はどこか納得のいく感覚があった。

「(動きが見える上に読める。今まで、ここまでじゃなかったのに……)」

 神界に来てから冴え渡る感覚。
 それが、奏を優位に立たせていた。

「……!」

 再び、敵が間合いを詰めてくる。

「……お返しよ……!」

 それを、今度は奏が衝撃波を放つ事で吹き飛ばす。
 ただ単に魔力を使った衝撃波なため、ダメージはほとんどない。

「っ!」

 間髪入れずに、奏はその場で刃を振るう。
 魔力や霊力が斬撃となって、敵へと飛ぶ

「(ここ……!)」

   ―――“Delay(ディレイ)

 斬撃を弾き、潜り抜け、奏は肉薄される。
 一撃を移動魔法で避け、攻撃後を狙い……

「は、ぁっ……!!」

   ―――“Angel Dance(エンジェルダンス)

 移動魔法を併用しつつ、高速の連撃を繰り出した。

「っつ……!」

 相手も応戦するように連撃を繰り出す。
 刃と刃がぶつかり合い、火花を散らす。
 ただ武器をぶつけ合うだけでなく、相殺しきれないのは回避する事で凌ぐ。
 攻撃を繰り出し、回避し、隙を突く。
 その一連の動作を移動魔法も用いており、それは一種の“舞”だった。

「(これも防がれる……でも……!)」

 舞うような斬撃の連続だったが、それは相手も同じだった。
 結局一撃もまともに当たらず、最後の一撃で少し間合いが離れる。

「……!」

 並走するように走り、互いに牽制の斬撃を飛ばす。
 躱し、躱されをしばらく繰り返し……

「(好機!)」

   ―――“Delay(ディレイ)

 一瞬の隙を突き、斬撃を最小限の動きで躱しつつ肉薄した。

「なっ……!?」

「ふっ、はっ!」

 右の刃で突き刺し、左の刃で斬り払いつつ右
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