第7章:神界大戦
第206話「絶対神界戦線」
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……尤も、奏の見立ての限りでは相手も同じようだったが。
〈『……マスター。一言よろしいでしょうか?』〉
「『……手短にお願いするわ』」
〈『“一人では倒しきれない”“時間を稼ぐしかない”とマスターは思ったようですが……訂正を。……私もいます』〉
「っ……!」
エンジェルハートの言葉に、奏はハッとする。
そう。今まで口数が多かった訳ではないが、奏はエンジェルハートと共に歩んできた。
その相棒がいるのだ。一人ではない。
「……そうね……!」
先程までと違い、奏の表情はただ覚悟を決めただけではなかった。
相棒がいるから勝てると、確信めいた表情をしていた。
「ッッ!!」
直後、クロスした二振りの斬撃が奏を襲う。
それを同じようにクロスした二刀で防ぎ、奏は少し後退する。
「ハッ……!」
「ッ……!」
即座に奏は反撃に動く。
袈裟、突き、体を捻り逆袈裟。反撃を逸らし、屈んで追撃を躱す。
そのまま体を回転させ、裏拳のように刃を薙ぎ払う。
「っ……!」
しかし、それは相手の剣によって防がれてしまう。
そこで一旦間合いを取るように飛び退き……
「ふっ……!」
「っぁ……!」
一息つく暇も与えずに、敵が肉薄してくる。
放たれる連撃を、同じく連撃で相殺。
大きく弾かれた事で、またもや間合いを取る。
「―――!」
今度は双方に肉薄し、右の刃で突きを繰り出す。
鏡合わせのように繰り出されたその突きは、お互いギリギリまで引き付けて躱す。
避けた頬を掠め、お互いに一筋の傷が付く。
「ッ!」
「ッ!」
即座に振り返り、左の刃を振るう。
だが、相手も同じように反撃してきたため、鍔迫り合いになる。
「くっ……!」
「この……!」
右の刃で状況を打開しようとし、こちらも組み合うように鍔迫り合いになる。
「(千日手……!)」
このままでは千日手になると奏は判断し、すぐさま飛び退く。
「はっ!」
「ッ!」
―――“Delay”
追撃を移動魔法で回避し、反撃を繰り出す。
「くっ!」
「ふっ!」
反撃は屈むことで躱され、反撃の蹴りと斬撃が続けざまに振るわれる。
蹴りを跳んで躱し、斬撃は防いで凌ぐ。
「(……見える)」
追撃を上手く捌き、タイミング良く斬撃を避け、反撃に転じる。
一転攻勢。今度は奏が攻める。
「(……動ける)」
しかし、その攻勢はすぐに終わってしまう。
奏が攻勢に転じたのと同じように、敵もまた攻撃を捌き、回避と同時に反撃に出た。
少しばかり剣戟を繰り広
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