第7章:神界大戦
第206話「絶対神界戦線」
[4/9]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
所に向ける。
そこには、なのはと奏の姿が。
「(二人に宿る“天使”……彼女達が、何かするかもしれないしな)」
神界に来てから二人の様子が若干変わっていた事に、優輝は気づいていた。
そして、根拠がない故に優輝は憶測にすら出さなかったが、直感的に奏となのはなら一対一でも何とかするだろうと、そう感じていた。
もしかしたら二人がジョーカーになるかもしれないと、そう思ったのだ。
「(まぁ、まずは自分の所を何とかするか)」
思考を切り替え、優輝は改めて目の前の神と対峙した。
―――ギィイイイン!!
「ッ……!」
「ッ……!」
刃と刃がぶつかり合い、互いに後ろに後退する。
奏が相対したのは、自分と同じように二刀を扱う神だった。
「(巧い……?いえ、互角……?)」
一人では倒しにくい事は重々承知だった。
しかし、それにしては互角過ぎる事に、奏は内心首を傾げていた。
「(戦闘技術の割に、私と実力が拮抗している……“性質”が関係している……?)」
奏の推測は当たっていた。
奏は知る由もないが、今相手している神は“対等の性質”を持つ。
その“性質”により、奏と対等の戦闘技術と強さになっているのだ。
戦闘技術はともかく、強さ自体は神界の神としてはランクダウンもしている。
「(これは……)」
初戦で神界での戦いの感覚は掴んでいる。
そのため、一手一手に“勝つ意志”を込めている。
一撃でも当てれば、物理的ダメージには劣るが確実に勝利に近づけるのだ。
だが、その一撃すら、相手は上手く防ぐ。
「『エンジェルハート、モードリリース』」
〈『わかりました。サポートに移行します』〉
奏が下した判断は、この拮抗状態を正面から打破するというもの。
ジャントとの戦いから、無闇に強化するのは危険だと、奏の勘が叫んでいた。
それだけ、敵の強さは不自然に互角に近かったのだ。
「(初戦の敵と似た類の“性質”なら、どの道一人では倒しきれないわ。……時間を稼ぐにしても、対等でい続けられる戦法で……!)」
基本的に攻撃が速く軽い奏だが、戦闘スタイルは実に堅実なものだ。
優輝のようにカウンターを得意とする玄人向けのスタイルでもなく、司や緋雪、神夜のように魔法や身体能力に特別優れている訳でもない。
帝のように手札が多くもなく、所謂フェイトとクロノを合わせたような戦闘スタイルとなっている。
「ガードスキル……“Hand Sonic”」
重さを捨て、速さと手数で攻める奏。
火力不足な所があるが、その堅実さ故に、簡単に負ける事はないだろう。
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ