第7章:神界大戦
第206話「絶対神界戦線」
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「ふっ!」
神界の……強いて言い表すならば中心に近い場所。
そこで、イリスの勢力とそれに抵抗する神々が戦っていた。
「キリがないな……」
「次、来ます!」
何人かの強力な神が中心となり、次々とやってくるイリスの勢力を食い止めていた。
「永久に保てる訳でもない。活路を開かないとダメだが……」
特に前線で中心となっている神、ディータはそう呟く。
茶髪の童顔で、中性的な容姿の彼は、その間にも一撃で敵の神を気絶させる。
「……いや、僕が動くのは危険か。決意を抱き、食い止めないと浸食されてしまう」
ディータはイリスの力に強く抵抗できる数少ない一人だ。
“決意の性質”、それによって、洗脳などの力を跳ね除けてしまう。
また、“意志”を挫かない限り倒れないという、神界の性質とも非常に相性のいい“性質”なため、こうしてイリスの勢力を食い止める中心となっていた。
「スヴィルス」
「はい」
「洗脳された神々を頼むよ」
「わかりました」
ディータは後方に控えていた金色の長い髪と瞳、そしてギリシャ神話にありそうな純白の衣に身を包んだ女神に声をかける。
スヴィルスと呼ばれた神は、先程の交戦で倒れた神々を回収する。
「ッ……!まだ来るか……!」
「この程度なら問題ありませんよ」
そこへ、隠れ潜んでいたのか洗脳された神々がスヴィルスに襲い掛かる。
刹那、その神々が吹き飛び、直後に叩きつけられる。
「終わりです」
「いや、増援のようだよ」
襲い掛かった神々はスヴィルスの放った光の槍で縫い付けられる。
だが、そこへさらに敵の増援が来た。
今度は数が多く、1000人はいた。
「多いですね」
「そうだね。僕らも数を揃えた方がよさそうだ。スヴィルス、皆を呼んできてほしい。君はその後は洗脳の解除を頼む」
「はい。……私以外にも洗脳が解けたらいいんですが……」
「“光の性質”を……というより、洗脳が解ける程の力を持つのが君ぐらいだからね。僕も可能といえば可能だけど……ちょっと時間がかかるから効率が悪い」
スヴィルスはサーラ達が戦ったルーフォスと同じく、“光の性質”を持つ。
だが、その強さはルーフォスより強く、さらにはイリスの洗脳を解除する事もできる。
同じようにディータも出来るのだが、効率を考えて彼は前線に出続けていた。
「……そうでしたね。では」
「頼んだよ」
スヴィルスは気絶した神々を浮かべ、飛び退くように消える。
直後、100人以上の神々が次々と現れた。
「さぁ、行くよ。“決意と共に戦え”!」
“決意の性質”を用いた激励が響き渡る。
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