暁 〜小説投稿サイト〜
ロックマンX〜Vermilion Warrior〜
第156話:Σ Dead
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体勢を崩すと、再びホーミングショットのレーザーを浴びせる。

「ぬおおおお!?こ、これは…先程よりも威力が上がっているだと…?」

「忘れた?この状態の時は攻撃力が上がるんだよ。あの時のあんたの体に風穴を開けたのもこれのおかげさ」

ステルスの効力は不可視や力場による防御性能だけでなく攻撃力強化もあるのだ。

「ぬうう…だが、プロトタイプの貴様がどれだけ浅知恵を働かせようとも、次世代の王たる我が力の前には何もかも無力よ!!レイヴデヴァイド!!」

ダメージに構わずにシグマは空間転移で真上に移動し、風を切って飛び降りて着地と同時に斬り上げ、残像を持って振り下ろす。

鋸に似た線を描く攻撃がアクセルに繰り出された。

致命傷はかわすものの、ダメージでステルスが解除されてしまうが、構わずに反撃でブラックアローを連射していく。

激しく動き回る相手に確実に当てるにはこのブラックアローが一番だ。

ダメージの蓄積によりシグマのコアにピシリと僅かに罅が入っていく。

「(シグマのコアに罅が入った。あと少しだ!!)ブラストランチャー!!」

再びステルスを発動してブラストランチャーの手榴弾を連射しながら反撃する。

無理な機動で体が悲鳴を上げており、アクセルの体に亀裂が入り始めた。

しかしそれはシグマも同じで、爆風を受ける度にシグマのボディのあちこちで亀裂が生じていた。

シグマの纏うオーラが一目瞭然なほどに弱っているのを感じた。

「あんたの負けだ!!」 

至近距離でのプラズマガン。

全身を襲う痺れにシグマは表情を歪めた。

「舐めるな小僧!ドゥームバスターで散れ!!」

掌に収束させたエネルギー弾を放とうとするシグマだが、アクセルはその腕を蹴り上げてシグマの体勢を崩すと再びロックオン。

「散るのはあんただよ。今度こそ終わりさ」

ロックオンしたのは罅の入ったコアのみ。

そこにホーミングショットを叩き込んでコアを破砕した。

コアを破壊されたシグマは信じられない表情でコアを失い、空洞となった胸を抑えた。

「ま、まさか…私がここで倒れるなどと…このような…プロトタイプに…私が…滅びるのは…奴ら…旧世代の………ぐぶっ…」

コアを破壊されたことでボディから爆発が起き、段々とその規模が大きくなっていく。

「プロトタイプにだって意地があるってことさ…もう蘇らないでよね」

「がはっ…でえええぇぇやああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああうっっ!!!!!」

シグマは断末魔の叫びを上げながらシグマウィルスを撒き散らしながら爆散した。
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