第89話 天使が善で悪魔が悪になるのは時と場合
[2/7]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
銀時の目の前ではなのは(シュテル)の作った猛毒サンドイッチを食べてしまった哀れな被害者が既に二名出来上がってしまっている。
「さぁお父様。労働で空腹になってるでしょうし、これを食べて元気を取り戻して下さい」
「い、いやぁ・・・実を言うと俺、あんまりお腹減ってなかったんだよなぁ・・・朝飯食いすぎちまったみたいだなぁ」
「ご心配なく。そんな事もあろうかと思ってお父様用にこちらのおにぎり(猛毒ク〇ハ汁込み)を持ってきました。パン類は食べにくいでしょうがおにぎりでなら食べられる筈ですよ」
(逃げ道が塞がれたぁぁぁ! 何こいつ用意周到に俺達を毒殺しようとしてんだよ! 普通に作りゃ良いのに何で毎回ク〇ハ汁入れるんだよ! 地獄のヘルソース入れるんだよ! もうそれ食ったら健康云々言えないよ。銀さんもそれ食ったら其処の二人みたいに泡吹いて倒れちまうよ!)
冷や汗が銀時の額を滝の如く流れ落ちる。目の前では一切悪気のないなのは(シュテル)が用意した弁当を食べさせようとしている。
年頃の子供が自分の作った料理をお父さんやお母さんに褒めてもらいたくてちょっぴり頑張ってみました的な可愛らしいホームドラマチックな展開なのだろうが、生憎今彼女が持っているのは常人であれば一口食べただけで意識を刈り取られてしまう程の劇物に他ならない。
こんな代物を食べたら最期、良くて半日。最悪丸一日は目を覚まさないかも知れない。
(どうする。どうすりゃ良いんだよぉ俺ぇ! 此処で断るっつぅ選択肢もあるか・・・ダメだぁ! あいつのあんな純真無垢な目を見せつけられたら断るにも断り辛ぇ! ちくしょう、考えるんだ俺! この最悪の状況を打開する為のナイスなアイディアを考えるんだ!)
その時、銀時の脳内がフル稼働し、いくつかの選択肢をたたき出した。
A.主人公の銀さんはこの状況を打開するナイスなアイディアを思いつく。
B.主人公の銀さんを気遣い頼もしい仲間が助っ人に現れる。
C.諦めて猛毒サンドを食べる。現実は非情だ。
(駄目だぁぁぁ! どんなに考えてもジョジョネタしか思い浮かばねぇぇぇ! 落ち着け俺、この際ジョジョネタでも構いやしねぇ! 後は、この選択肢の成功率はどんなだ?)
A.5%【ほぼ無理】
B.0.5%【絶望的】
C.99.5%【確定!!】
(駄目だったぁぁぁぁぁ! よりにもよって最悪の選択しがほぼ確定じゃねぇかぁ! こんなのアレだよ。ス〇ロボとかだと案外もしかしたら外れるかもって淡い期待を込めて進めたら結局命中しちゃってやられちゃうパターンだよこれぇ! 100%と0%以外信じるなって話だよこれぇ! やばい、もう駄目だ。俺もこの猛毒サンドを食って遥か彼方にあるグランドラインに旅立たないとダメ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ