第一章
[2]次話
色々言っても
どうすればいいのか、園芸部の三年生である比佐友紀は自分と同じ園芸部の部員達に対して言っていた。皆自分達が通っている高校の緑のジャージを着ていてその手にはスコップや肥料といったものがある。少し見ただけでは園芸というよりは農業に従事している様に見えなくもない。身体のポーズもそんな感じになっている。
「いや、だからここはうんとよ」
「花壇に肥料とお水やってっていうのよね」
「それでお花に栄養をやって」
「それでいい花壇にすればチューリップは咲く」
「全部のお花が開花するっていうのね」
「そう、だからこの花壇をそのまま使いましょう」
こう園芸部の部員達に強く主張する、だがそれに対して友紀と同じ園芸部の部員しかも彼女と同じ三年生の蜜美香が反論した。
「ここ日の当たり悪いから」
「だからっていうの?」
「そう、他の場所に花壇移しましょう」
こう友紀に言うのだった、他の部員達にも。
「もうね」
「そうしたらっていうのよね」
「もうそこでチューリップのお花が開花するっていうのよね」
「日差しのいい場所なら」
「そこで」
「そうよ、無理にお水や肥料をあげなくても」
それでもとだ、美香は言うのだった。
「それでお花が咲くでしょ」
「お花というか植物って日光だしね」
「それが肝心だしね」
「だから花壇の場所を変えればいい」
「そういうことね」
「そうすればいいじゃない、本当に」
これが美香の主張だった、しかし友紀はその美香に言った。
「花壇の移動とか大変よ、ここはこれまでも使ってお花咲かせてたでしょ」
「それでっていうのね」
「花壇の場所はそのままで」
それでというのだ。
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