星22 出発
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「いえ、一輝を助けて頂いてありがとうございます」
「真名さん、一輝は?」
周りにはまだ子供達が居ます。なので、一輝には屋敷の裏の方で一旦待機してもらっていました。
此処で話す訳にはいかなかったので星矢と紫龍、氷河に来てもらって屋敷裏に向かいます。
「あ、一輝」
「……」
無言な一輝を見て星矢は腕を組み、睨みつけました。
「おれに何か言う事あるんじゃないのか?」
「……ふん」
「〜〜こんにゃろー!」
「落ち着け星矢。一輝も、星矢と真名さんが止めなかったら電流で大けがする所だったんだ。何か言葉をかけてもいいのではないか?」
氷河が今にも飛び掛かりそうな星矢を抑えて、紫龍が一輝に言い放ちます。
「……ふぅ、助かった。礼を言う」
それを聞いた星矢はピタッっと止まり、氷河から離れ、下から一輝の顔を覗き込みます。
「……なんだよ。やけに素直だな」
「悪いか」
言いたい事は言えという感じですね。一輝。
「いや、悪い訳じゃないけどさ」
ちょっとバツの悪そうな星矢。まぁ、素直に謝られるとは思っていなかったんですけら仕方ないですよね。
「一輝、そろそろ行かないと……」
「ああ」
あ、バスに乗り遅れますね。
「私も一緒に行きます」
そういうと皆さんがこちらを見上げてきました。な、なんじゃぃ。
「真名さん、真名さんもバスに乗るのか?」
「ああ、そっちでしたか。違う違う。一輝が単体でバスまで行ったら折檻されるでしょうから、それを何とかしようかなって」
それを聞いた一輝はムスッと顔を歪め、
「そこまで世話にはならん」
「私が嫌なんです」
押し切る事にしました。
そして、最小限の荷物を持ってバスまで一緒に行きました。おーおー、警備員さんや、辰巳さん率いる使用人さんも居ますね。
「辰巳さん」
「おお、真名。でかしたな。さ、一輝をこちらに……」
「辰巳さん」
私は辰巳さんや、他の男性方に見えるように、にっこり笑顔で
「一輝にしつけという暴力、折檻等の行いをしたら……どうなるか分かりますか?」
顔は笑顔に、目は笑わずに。辰巳さん達のみに向かって殺気を放ちます。
殺気を感じ取り後退りする使用人達。
「一輝は脱走しようとしたんだぞ!お前にそんな権限はない!」
意外と一歩も引かない辰巳さん。汗はかいていますが、その根性だけは買います。
「彼は脱走していませんよ?現に此処に居ます」
「そんな事は結果論だ!俺を殴り、走り去って行ったんだぞ!」
「走り去った……。だけで
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