黒星団-ブラックスターズ-part2/シエスタの隠し事、テファの悩み事
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幼い頃からの付き合いなのだ。いつもと違う幼馴染みの行動をされると、何かあったのかと勘ぐってしまう。しかも猿山の余計な一言もあってより深くなってしまった。
「もしかしてあんた、シエスタから嫌われたんじゃないの?」
ちょっとした苛立ちもあってルイズは自分でも嫌なことだと思える予想を口にしてしまうと、サイトは大袈裟にショックを受けた。
「え…」
「ちょ、ちょっと!ただの憶測よ!そこまでショックに思わなくてもいいじゃない…」
「だ、だってよ…」
サイトは先ほど猿山から言われたおバカな憶測を言われたことを明かし、ルイズは深くため息を漏らした。
「男ってどうしてこう…スケベな路線に話を持っていくのかしら」
「…もしかしてそれ、俺にも言ってる?」
「当たり前でしょ。あんたが…む、胸の大きな子ばっか見てるの、気づかないとでも思った?そんなあんたも同類だと思わないわけないでしょ」
「酷え!」
猿山と同類扱いされてサイトは大袈裟に悲鳴をあげた。
「けど、ずっと一緒だったあんたがそこまで思うってことはよほどとも言えるわね。何かあったのかしら?」
シエスタに対して疑問を深める二人の前に、突如キュルケが携帯を片手に現れる。
「そういうだろうと思って、実は手を打っておいたわ」
「キュルケ!いつの間に…」
「実はね、善意の協力者さんを雇っておいたのよ。その人に『シエスタが放課後どこに行くのか調べてほしい』って頼んでおいたわ」
「よくそんなの頼めたわね」
「さあ、ちょっと胸元が暑かったからボタンを一つ外しただけなんだけど、そうしたらいきなり飛びつくように頼みを聞き入れてくれたわ」
つまりいつもの色仕掛けで協力者を篭絡したということだ。善意の協力者とはよく言ったものである。話を聞いてルイズは顔を真っ赤にする。
「な、ななななんてはしたないことしてるのよ!あんたに淑女としての自覚はないわけ!?」
「あなたはしたくてもできないでしょうけど」
「なんですってぇ!」
「…」
「鼻の下を伸ばすな!馬鹿犬!」
「ギャう!?」
サイトはというと、キュルケの胸元の方に思わず視線を泳がせてしまう。それをルイズが見逃すわけもなく、サイトの足を踏んづけた。
「そろそろ時間ね。善意の協力者さんの努力が無駄にならないよう、早く行きましょう」
「こらぁ!待ちなさいよぉ!」
「俺、足の痛みで走れないんですが…」
ティファニアは同じ頃、その日の授業も終わったことなので、荷物をまとめて教室を後にした。
授業を受けている間に連絡が来ていないか確かめるべく、携帯を取り出す。
シエスタから思わぬメールを受けた時は驚いたが、そのメールの内容は今の自分にとってちょうど良い案件であった。
携帯をしまうと、今度は財布の中を覗き見る。数千円ほどの量のお札が収まって
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