星18 出会い
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高い”ですね。
「ほーら、高い高い!」
「ちょ、ま、なんだよ!やめろよ!恥ずかしいだろ!」
うん、確かに顔が赤くなって暴れ出します。でも、無視です。
「この状態から失礼します。私は真名。このお屋敷でお世話になっている者です。そちらに居る沙織お嬢様の教育係をさせて頂いてます」
そういうと暴れていた少年はピタッと止まり、他の少年三人も驚きに満ちた表情で沙織と私を見比べています。
「え、でもさっき、”おかあさま”って……」
そう瞬が呟くとすかさず発言させていただきます。
「私が沙織お嬢様に言って、呼んでもらってるんですよ」
「え……違っ……」
沙織が正そうとしますが畳みかけます。
「それはそうと少年よ」
「な、なんだよ……」
私は輝かんばかりの笑顔で言いました。
「ご挨拶は?」
「は?」
「皆さん私に挨拶してくださいました。私も挨拶を返しましたよ?でも、貴方は?」
「へ?」
ちょっと混乱してます?
「私は貴方とは初めて会いました。それになんて言うお名前です?」
「あ」
まぁ、つまり……
「挨拶は人として基本です、大事なのですよ。挨拶するまでこのままですよ?」
「うげっ」
ふっふっふ、どうします?
「せ、せいや!おれの名前は星矢ってーんだ!よろしく!これでいいだろ!」
そう叫ぶと私はすぐさま星矢を下ろしました。
「え」
「良く出来ました」
そう言って星矢に微笑み、頭を撫でました。
「あ……」
「ちゃんと出来るんじゃないですか。挨拶。皆さん、これからよろしくお願いしますね?」
邪武、紫龍、瞬を見渡し、最後に星矢を見つめて改めて挨拶します。すると撫でていた手の下から
「よ、よろしく……」
小声でしたがしっかり聞こえましたよー。ふふっ、可愛いですねー。聖域に居た頃を思い出します。
「さて、この辺で堅苦しいのは止めましょう。皆さんはお菓子目当てです?なら、丁度いいですね。クッキー焼いてるんですよ、今なら一枚づつ摘み食い出来ます。内緒ですよ?沙織、もしよかったら手伝って?」
「あ、はい。おかあさま」
沙織が駆け寄ってきます。ちょっと膨れてますが多分、焼きもちですかね?
なので沙織に手を差し出し、繋ぎます。すると沙織は笑顔になって私に微笑んできました。可愛いですー……。
と、いう訳で、これが主人公達との初めての出会いでした。
さて、これからどうなる事やら。
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