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ロックマンX〜Vermilion Warrior〜
第153話:Anger
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みんな、ルナの体の調査をした結果…一度に膨大な量のDNAデータを解析をした…いや、させられた形跡があった。恐らく…いや、確実にこれが彼女のイレギュラー化の原因だろう。」
ゲイトの報告を聞いた全員が疑問符を浮かべた。
「あの、ちょっと待って下さいゲイトさん。ルナは新世代型ですよ?DNAデータの解析くらいでは…」
人間素体型であり、新世代型と言うイレギュラー化とは一番無縁そうなルナがDNAデータの解析くらいでイレギュラー化するとは思えない。
「普通ならね、だけど一度に解析させられたDNAデータの量があまりにも膨大なんだ。いくら彼女が新世代型とは言えレプリロイドだ。当然一度に処理出来るデータ量には限りがある。その処理能力を遥かに超えた量を短時間で何度もされてるんだ。当然キャパシティオーバーだ。これで彼女の心が破壊されたことに納得が行くんだよ」
「ルナ…!!」
「アクセル…」
ゲイトの言葉に拳を握り締めるアクセルの肩にルインが優しく手を置き、誰もが沈痛な表情を浮かべたが、その沈黙をシグナスが破る。
「シグマの居所は衛星ムーンだ。」
シグナスが今やイレギュラーの巣窟と成り果てた人類の移住の地である月をモニターに映しながら言う。
「ヤコブでの戦闘後に確認されたイレギュラーから解析した結果、シグマはゲートウェイを通過し、月に向かったと判明した。月面基地にイレギュラー反応が多数出現している。もう間違いない」
「現在シグマの基地を調査中ですが、電波障害が激しくて詳細は把握出来ていません……」
パレットが説明を続ける最中、唐突にモニターが点滅し始めた。
「通信が割り込みます!!これは!?」
司令室の巨大なモニターにあの忌まわしい“Σ”の刻印が映し出され、水色の光が異常を告げる赤へと変わる。
癌細胞が正常な細胞を侵すようにモニターの画面を変えていくと現れたのは永きに渡る因縁を持つ忌まわしい男、シグマ。
「シグマ!!」
『久しぶり、と言うべきかな?エックス』
何度も自分達を苦しめてきた宿敵。
シグマウィルスの不死性によって何度倒しても蘇り、こうして自分達の前に立ちはだかってくる憎むべきイレギュラー。
怒りを顕わにしてモニターのシグマを睨むエックスに対してシグマはやはり仰々しく口を開いた。
「やはり貴様だったんだなシグマ…よくも…よくもルナを!!」
ルナの心を壊し、死なせる原因を作ったシグマに食ってかかるエックスをシグマは嘲笑う。
『お仲間の追悼の時間を設けてやったのだ…感謝してもらわんとな…お前達にも見せてやりたかったぞ。あの生意気な小娘が度重なる過剰解析による自我の喪失を恐れて、居もしないお前達に助けを必死に求めて泣き喚き、心を壊された惨めな姿
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