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ロックマンX〜Vermilion Warrior〜
第150話:Prim Rose
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リアさんやパレット…ルナやアクセルだって…そもそもあの男がいなければレプリフォースも…兄さんも…!!」
普段、怒りの感情を表に出さないアイリスが激しい怒りに体を震えていた。
「(………ルナのイレギュラー化…プロトタイプでも一応ルナも奴らと同じ新世代型だ。だからシグマウィルスによるイレギュラー化はシグマでも不可能なはずだ。なら、どうやって………後輩がイレギュラー化して…また俺達はあの時のことを繰り返すのか…あの時、危険を承知でVAVA達を追い掛けていたら何か変わったんだろうか?)」
海を思わせるアイスブルーの瞳が悔恨に滲む。
感傷が胸に沸き、前方の景色が一瞬遠いものに見えた。
「そうだな…アイリス。だが、焦りは禁物だ。焦りは判断力を低下させる。」
戦場において、過度の感情は逆効果となり、窮地になることもあり得るのだ。
それが長年の戦いの経験で分かっているからこそゼロはアイリスに落ち着くように言う。
「分かっているわ…あくまで、冷静に…冷静さを失って敵う相手ではないことは今までの戦いから分かってる」
「ああ、それでいい…先に進むぞ」
2人はそれぞれの武器を握り締め、反重力研究所の更に奥へと突き進む。
数多くのブロックと針山のトラップを無事に潜り抜け、駆け抜けた先に終着の扉があった。
扉の先の開けた空間には、こちらに背を向けた蟻をモチーフにしたレプリロイドがいた。
一見隙だらけだが、背中から放たれるオーラは迂闊に踏み込めば命がないと思わせる程の恐ろしさを抱かせる物だった。
「この反重力研究所の主任研究員、グラビテイト・アントニオンだな?」
ゼロが殺気を内包した声で問うと、アントニオンは静かに此方に振り返った。
「ようこそ、このステージの終着点へ…歓迎しますよ。古の破壊神・ゼロ」
知性を感じさせる穏やかな声。
反乱が起こる前は新世代型レプリロイドの中でも優れた研究者だったアントニオン。
ゼロはその片鱗を垣間見た気がするが、今は戦いを引き起こした憎むべきイレギュラーの1体であることに変わりはない。
「シグマが貴様を狂わせたのか?」
「狂った…?ふう…究極の破壊者となれる可能性を持ち、あの方と同じ素質を持つあなたがそんなことを口にするなど嘆かわしい…。イレギュラーか否かといったレベルで、あの方を測るのは不可能です…少なくとも、私にはあの方が狂っているとは思えませんでしたよ?」
やはり狂っている。
アントニオンの言葉を聞いたゼロは自然とセイバーを握る手に力を込めた。
「…私達に理解出来ることは、あなた達を止めなければならないと言うこと…シグマは世界に害を為す存在…シグマはあってはならない存在なの」
サーベルを構えてアントニオ
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