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ある晴れた日に
359部分:天使の様なその四
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天使の様なその四

「受け入れてもらったというか。俺をな」
「個性派揃いのクラスだけれどね」
 少し微笑んだ未晴だった。
「うちのクラスって」
「俺もその中にいるんだな」
「いるわね、絶対にね」
 今の言葉にまた笑った未晴だった。
「私もその中に」
「誰か一人でもいないとそれから外れるな」
「それは間違いないわ。だってクラスって皆が作るものだから」
「いいクラスも悪いクラスもな」
「いいクラスよ」
 未晴は微笑みと共に言い切った。
「皆が皆ね。悪い子じゃないから」
「いい奴ばかりってことか」
「やっぱり個性はかなり強いわ」
 それは否定できないのだった。未晴もそのつもりはない。
「それでもね。人間としてはね」
「誰も悪くはない。そうだな」
「そうよ。だからいいクラスなのよ」
「悪人は何処にでもいるがな」
 正道はこのことも言うのだった。
「いい奴もいれば悪い奴もいるな」
「悪い人ね」
「ああ、いる」
 正道はこのことも言うのだった。今ここで。
「最近あれだろ?変な噂があるな」
「噂って?」
「学校の動物が殺されたとかな。あちこちであったな」
「今でもあるわよね」
「そういえば」
 未晴は正道のその言葉で気付いたのだった。
「あったわね。確かに」
「噂だけれどな。本当にあったかどうかはまだわからないがな」
「公園でもあったのよね」
「噂だがな」
 正道は噂であるということは強調する。決め付けは避けていた。
「あるからな」
「お花を切ったり動物を殺したり」
「人間の屑だがな。何処にでもいる」
 また言う正道だった。
「そういう奴はな」
「私達のクラスにはいないだけで」
「他にも噂はあったな」
 正道はさらに近頃街にある噂に対して話すのだった。とにかく知っていることは碌でもないことだった。その話をしていくのであった。
「女の子が攫われそうになったとか。行方不明になったとかな」
「あれも本当なの?」
「本当かどうかはわからない」
 正道はこのことについても決め付けは避けた。
「俺は警察でもないしな。細かいところまでは知らないしな」
「じゃあ断定はできないのね」
「灰色だ」
 今度は色で言い表したのだった。
「今はな。灰色でしかない」
「そう。灰色ね」
「黒じゃない」
 灰色は灰色だ。真実ではない。しかし黒ではないというそのことこそがかえって疑念を湧き起こす結果となってしまっているのも確かなのだった。
「だからこそな」
「不安になるわね」
「本当だとしたらやっている奴は本当の意味で悪人だ」
「そういう人が何人もいたら」
「何人もか」
 未晴の言葉を聞いてまた不安な考えになる正道だった。その頭の中に異形と言ってもいい不気味な者達が悪事を働き
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