星17 転移
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そう微笑んで、唇を動かしましたが、声が出ていたかまでは、わかりませんでした。
ただ……遠くで泣いている声が聞こえます。
ああ、抱きしめて慰めてあげないと、罪の意識で涙が止まらない貴方を放っておけません。
でも、今回は罪の意識ではないのですね。
ごめんなさい、ごめんなさい。サガ。
何処にも行かないと言ったのに……少しの間離れる事になるみたい。
でも、いつかは貴方の傍に……貴方を抱き締めて、こう言いたいのです。
大好きです、サガ。どうか泣かないで?
…………
そして、私はある場所で発見されます。
ギリシアから遠く離れた地。
東にある小さな島国、日本。
その国に存在する大財閥、グラード財団。総帥、城戸光政公の屋敷の庭で私は倒れていました。
赤子のアテナによって導かれて。
□■□■□■□■□■□■
うわあああああああ!
うがあああああああ!!
は ず か し い !
なんて、なんて恥ずかしい!!
いや、確かにサガの事は好きですよ!?記憶なかった私、超乙女過ぎませんかねぇ!?
すんごい恥ずかしい!!顔から溶岩が!出ないけど!そん位の熱が顔から出る!!
うああああああああ!ベッド広くて良かったぁ!ゴロゴロ転がっても落ちない広さ!ふかふかです!ありがとうございます!!
とにかく!それは端っこに置いておきましょう!恥ずか死ぬ!!
この城戸邸の深窓の令嬢よろしく、深窓の眠り姫だった私はお医者さんの話では三日眠っていたそうで。その眠っている間に記憶も安定したのか、しっかり記憶が復活しています。手厚く介護してくださってたみたいですね。
そういえば、あの輝きの正体なんですが、どうやらアテナによるテレポーテーションだったみたいですね。何故アテナが私を此処へ転移させたのかは謎です。そもそも赤子の身でそんなことできるとかビックリなんですけど。
”彼”が私が庭に現れた時もアテナの小宇宙を感じたらしいのです。誰がですって?後でわかります。
お医者さんからもう歩いても大丈夫とお達しを頂き、私はとある部屋へ行きました。中々厳重な扉です。警備の人も居ますが、私は顔パスで中に入れます。
何故ここまで手厚くしていただいて、顔パスまで自由なのかというと……。
とある男性の言葉と、屋敷の主、光政公のお達しで自由に歩けるようになっているのです。
ちなみにとある男性というのは……、
「アイオロスー?入りますよー」
ノックをして扉を開け、そっと部屋に入ります。
部屋の隅にある大きなベッドに色々な機械でコードや、チューブ、点滴等で繋がれている男性。アイオロス。
そう、彼は生きているのです。
どうやら私が渡したキュアローズを使ったようで、
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