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女神と星座の導きによりて
星16 記憶
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てくれ!!

 耳に……いえ、頭に直接聞こえる不思議な声。目の前の少年の声ですね。それが聞こえました。超能力でしょうか?すごいです。

 ━━━━━なんだよ。今寛いでるから後でな。

 わっ、違う少年?の声がしました。これって私にも使えるんでしょうか?

 ━━━━━何やら慌てている様だが、何があった?

 もう一人いるんですね。複数で出来るなんてすごい!

 ━━━━━目を覚ました……姉さんが目を覚まして、目の前に居るんだ!!

 そう目の前の少年が頭に響く声で叫ぶと、話相手だった少年達の気配?がいきなりプツンと消えました。

 「ああ……、姉さん。貴女は、貴女の名前はわかりますか?」

 名前……、また首を傾げて憶えがないので横に振りました。

 「貴女の名は、まな。魚座の真名というんですよ」

 少年は一筋、涙を流して私の名前を言ってくれました。

 「ぴすけすのまな……私は真名というんですね」

 真名……真名……と、何度か自分の名前らしい名を呟いて忘れない様にします。

 「ええ。……そして、私はアフロディーテ。貴方の弟弟子にあたる者です」

 「そうなのですね。では、貴方の事は……ディーテと、呼んでも良いですか?」

 そう言うと少年、アフロディーテは更に涙を流しながら嬉しそうに笑いました。

 「ふふっ、記憶を失っても、やはり、貴女は姉さんなんですね」

 変わらないですね。そう言って。
 そうして少し話をしているとバタバタと大きな足音が下の階段から聞こえてきました。
 黒い髪を逆立てた短髪の少年と、オールバックにした銀髪の少年が目を見開いてこちらを見ています。

 「「ま、真名……」」

 「……はい、なんですか?」

 戸惑っている二人に微笑みながら覚えたての名前を呼ばれて返事をしました。
 すると銀髪の少年が

 「……お前、本当に真名か?仮面も付けてねぇとは、怪しいモンだぜ」

 ジロジロと見つめてくる少年がケッ!っと言ってそっぽを向きます。

 「デス!彼女の姿を見ろ。魚座の黄金聖衣を纏っているんだぞ」

 黒い短髪の少年がデス?少年を軽く睨んで私を庇う言葉を言ってくれます。

 「そりゃぁ、見りゃわかるが、あの仮面の下がこんな美人な訳ねーよ。黄金聖衣だって、良く似た偽物とかじゃねーの?」
 
 「それはない。私が纏っていた本物の魚座の黄金聖衣だ」

 中々信じようとしないデス少年を見ていたら口が勝手に動きました。

 「カニさん、いい加減にしないと双魚宮裏ですよ」

 「なんでだよ!……って、何!?」

 私も自分の発言に驚いて口を押えます。すると、三人の少年達は私を見つめて唖然としたかと思ったら、涙目に
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