星15 逃走
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伸ばしてきました。
「渡すかあほぉーー!!」
私はアテナを抱えなおし、短剣に向かって蹴り上げました。その瞬間、短剣は教皇の兜に当たり、短剣と兜ではじけ飛び教皇の素顔が顕わになります。
「き……教皇、貴方は……!?」
「う……うう……見たな、アイオロス、真名」
ああー、見ちゃいましたよ。見ましたよ!畜生!見たくなんか、見たくなんかありませんでしたよ!!
「私の素顔を見た者は生かしておけん。アテナと共に死ね!」
サガ!
「アイオロス!アテナを任せましたよ!」
「真名!?」
よろめいているサガの隙を見てアイオロスに駆け寄り、アテナを渡します。
「良いですか!?絶対に振り向かず、真っ直ぐに正面だけ見て、聖域から必ず脱出しなさい!!」
アイオロスにそう言うと、私はアテナの籠に入れていた青薔薇、キュアローズをアテナのおくるみに差し込み、アイオロスにも私が元々持っていたキュアローズを渡しました。
「もし、貴方が瀕死の重傷を負ったら迷わず使いなさい。茎の部分で刺す方法もありますが、花びらを口に含むだけでも違います!」
「真名!」
「私の事は良いのです!」
サガに身体を向けて振り返り、アテナとアイオロスに微笑みます。
「行きなさい!!」
その言葉と共にアイオロスは駆け出し、近かった窓から身を投げ出しました。
「くっ!逃がすか!」
「そうはいきませんよ!」
アイオロスが飛び降りた窓の所まで隔てる様に立ちはだかります。少しでも時間を稼がないと!
「邪魔をするな!」
「お断りします!」
新技、いきますよ!
「【パラライズローズ】!!」
”麻痺”の効果がある黄色い薔薇をサガに向けて放ちます。黄金聖衣を纏っていない、ただのローブであれば効くハズです。
「黄金聖闘士や兵士さん達を呼ばれては厄介です。しばらく大人しくしてください!」
流石に長い時間足止めは出来ませんが、何もしないよりは良いでしょう。
「真名よ、甘いわ!【アナザーディメンション】!」
「くっ!?」
此処で異次元に飛ばされる訳にはいきません!
私は身体をひねって床を転がり、技の範囲ギリギリで避けます。部屋が広くて助かりました。
「もう一度!【パラライズローズ】っ!!」
今度は先程よりも小宇宙を高め、力一杯に複数の黄色い薔薇を投げました。
その薔薇をサガは避けたり、拳で潰したりして直撃を免れています。でも……
「私が貴方の隙を見逃すとでも思いましたか!!」
「何っ!?」
沢山の黄色の中にある青を見逃しましたね!矢座のトレミーの技を使
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